モンゴル訪問を前に、記者会見される天皇陛下=2日午後、皇居・宮殿「石橋の間」(代表撮影) 天皇陛下は2日午後、6日からのモンゴル公式訪問を前に、皇居・宮殿で記者会見された。皇后さまと訪れる同国では、抑留中に亡くなった日本人慰霊碑に供花する。「故郷から遠く離れた地で亡くなられた方々を慰霊し、そのご苦労に思いを致したい」と語った。
戦後80年に合わせ、これまでに両陛下で訪問した硫黄島や沖縄、広島について、陛下は「人々の苦しみや悲しみを決して忘れてはならない地」と述べた。各地で戦争体験者や遺族と懇談し、「想像を絶するような苦難の一端に触れ、深く心が痛むとともに、平和の大切さについての思いを新たに致しました」と感想を語り、若い世代への記憶の継承は「極めて大切」と強調した。
先の大戦では世界各国で多くの犠牲者が出たことを「大変痛ましく思います」と言及。「亡くなられた方々のことを忘れず、過去の歴史に対する理解を深め、平和を愛する心を育んでいくことが大切」と改めて述べた。
モンゴル訪問は、皇太子時代の2007年以来。「どのように変わってきているかを見ることができれば」と述べ、今回の訪問が「親密な友好関係を一層強める機会となれば」と語った。
皇后さまについては「モンゴルの大自然や歴史、文化にじかに触れ、モンゴルの方々と交流できることを楽しみにしています」と述べた。