2025年F1第11戦オーストリアGP ジャンピエロ・ランビアーゼの代理でマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のレースエンジニアを務めたサイモン・レニー 2025年F1第11戦オーストリアGPに見慣れた懐かしい姿が帰ってきた。サイモン・レニーだ。
レニーは、2004年にルノーでF1のキャリアをスタートさせ、2005年からフェルナンド・アロンソのパフォーマンスエンジニア(レニーは「データエンジニア」と語る)を務め、アロンソとルノーのダブルタイトル2連覇に大きく貢献した。2009年からレースエンジニアに昇格し、アロンソを担当。その後、ロバート・クビサ、ニック・ハイドフェルド、キミ・ライコネンのレースエンジニアを務め、2012年のアブダビGPでは、ライコネンに優勝争いをしているライバルの状況を細かく無線で伝えたものの、ライコネンから「放っておいてくれ、自分がやるべきことは自分でわかっている」と返答された経験を持つ。
2013年にレッドブルに移籍したレニーは、マーク・ウエーバー、ダニエル・リカルドのレースエンジニアとして、数々の勝利を手にした。しかし、子供を授かったことを機に、2019 年からファクトリー勤務を希望し、一時レースエンジニアの仕事を休止していた。
しかし、後任のマイク・ラグとアレクサンダー・アルボンのそりが合わず、2020年の第2戦から現場に復帰した。
「ああ、あの年、レースエンジニアに復帰したのがこのレッドブルリンクでの2戦目からだった。そのあと、たしかハンガリーは休んだけど、最終戦までレースエンジニアを務めたよ」
2021年にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のパフォーマンスエンジニアを務めていたヒュー・バードがレースエンジニアに昇格し、新しくチームに加わったセルジオ・ペレスを担当することになった。レニーは再びファクトリー勤務に戻り、今回の現場復帰は「2020年のアブダビGP以来だよ」と笑った。
長く多くのドライバーと仕事してきたレニーはいつ誰とでもしっかりと仕事をこなす職人であり、その落ち着いた仕事ぶりは、5年経っても変わりなかった。レニーと始めて組んだフェルスタッペンも「サイモンとはこのチームに来たときからの長い知り合い。いい感じで仕事ができている。僕の要求にもすぐに対応してくれているよ」と満足していた。
しかし、そのコンビで挑んだ初レースは、わずか3つ目のコーナーを回ったところで、突如終了した。アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)から追突されたフェルスタッペンは、レニーにこう無線してきた。
「やられた。完全壊れた。エンジンを守るために、リタイアする」
そう言って、キルスイッチを押したフェルスタッペンはマシンを降りた。
レニーは言う。
「マックスがリタイアを即断するほど、衝撃が大きかったということだ」
なお、フェルスタッペンのレースレンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼは個人的な理由でオーストリアGPを欠場したものの、次戦イギリスGPには戻ってくるため、レニーとフェルスタッペンとのコンビはこの一戦で終了する見込みだ。
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[オートスポーツweb 2025年07月03日]