
【写真】“ハチキン”から新聞記者へ! 和服も洋服もかわいいのぶ(今田美桜)
連続テレビ小説第112作となる本作は、“アンパンマン”を生み出したやなせたかしと暢の夫婦をモデルに、生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった2人の人生、何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでを描く、愛と勇気の物語。
今田が演じる若松のぶは、高知で家族の愛情をたっぷり受けて育った朝田家三姉妹の長女。行動力とスピード感にあふれ、人生の荒波をパワフルに乗り越えていく。女子師範学校を卒業後、小学校の教師に。その後、父・結太郎(加瀬亮)の縁で次郎(中島歩)と見合いし、結婚する。戦後、病で次郎を亡くすも、次郎が書いていた速記に魅せられ、夢中で学ぶ。そのことがきっかけで高知新報へと誘われ、試験に合格し、新聞記者となる。
今田は、次郎に対するのぶの思いについて、「次郎さんからプロポーズを受けたタイミングというのは、のぶが“愛国の鑑”だと言われることに悩んでいるときで。自分の思う正義を信じている中で、豪(細田佳央太)ちゃんが亡くなってしまい、蘭子(河合優実)とも衝突してしまって……。本当はずっと『自分の進んでいる道はこれでいいのだろうか?』という葛藤があったものの、家族にすら悩みを打ち明けられず、1人で抱え込んでいました。そんなときに出会った次郎さんが、自分の弱い部分もすべて認めてくれて、やさしく、あたたかく包み込んでくれた。だからこそ、のぶはこの人に自分の人生を委ねてみたいと思ったんだと思います」と想像する。
中島との共演シーンについては「次郎さんとのシーンは少なかったのですが、演じる中島さんのおかげもあって、とても思い出深いシーンばかりです。のぶが次郎さんの撮った写真を現像するシーンでは、次郎さんから今までもらった、たくさんの愛情を思い出しました。その愛情がうれしくて苦しくて、忘れられないシーンです。次郎さんがのぶに残してくれた『自分の目で見極め 自分の足で立ち 全力で走れ 絶望に追いつかれない速さで』というメッセージは、今後のぶがそれを胸に駆けていく、ずっと大事にしていきたい言葉ですね。もともと走るのが大好きで、いつもまっすぐに突っ走っていたのぶらしさというものを、あの言葉で思い出した感覚がありました」と振り返った。
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さらに「このシーンで、北村さんは『戦地でいろんな経験をしたからこそ、少し達観している嵩でいたい』とおっしゃっていました。戦地でのシーンは、のぶが暮らす高知とは遠く離れた別の場所で起こっていることなので、私自身はあえて台本は読まないようにしていましたが、北村さんをはじめ、出演者の皆さんは実際に食事を抜いて撮影に挑んでいました。私も放送を見て、『ここまで描くんだ』と思いましたし、言葉にできないくらい壮絶だなと。でも、やなせさんの人生を描く上で大切な部分ですし、この『あんぱん』チーム全員が戦争というものに本気で向き合っている覚悟を感じました。この作品を通して、改めて戦争について考える機会が少しでも増えたらいいなと思います」と今田。
最後に、今後の物語の見どころについて「本当に私自身ものぶと一緒に悩んだり、涙したり……もはや役としてなのか自分としてなのか分からなくなるくらい、のぶと一緒に生きている感覚があります。第14週で、のぶが高知新報に入ってからは、明るいシーンも多くなりましたし、今後のぶの運命を変える人との出会いも待っています。のぶも嵩も戦争を乗り越え、2人が『逆転しない正義とは何なのか?』、その答えを探しながら奮闘する姿を、ぜひ応援してもらえるとうれしいです。また、のぶと嵩の関係もどうなっていくのか。ぐずぐずしている嵩を見て『もう、嵩〜!』となっている方も多いと思いますが(笑)、今後の展開もどうぞお楽しみに!」とメッセージを寄せた。
連続テレビ小説『あんぱん』は、NHK総合にて毎週月〜土曜8時ほか放送。