2025スーパー耐久第4戦SUGO SUBARU HighPerformanceX Future Concept 7月5日〜6日に宮城県のスポーツランドSUGOで開催されるENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第4戦『SUGOスーパー耐久4時間レース』。今回、他のクラスに該当しないSTMOが認めた開発車両が参加できるST-QクラスはSUBARU HighPerformanceX Future Conceptの1台のみの参戦だが、今回もさまざまなアップデートを受けている。
2024年第3戦オートポリスでデビューしたSUBARU HighPerformanceX Future Concept=通称“ハイパフォX”は、毎戦のようにさまざまなアップデートを受けており、その速さを増してきた。5月30日〜6月1日に行われた第3戦富士24時間では車両の軽量化を目指し、再生カーボンを用いたカーボンルーフ、さらにフロントのカーボンドアを採用。またフロントまわりのボディ、サスペンションの補剛を行いパフォーマンスをアップ。第3戦では総合17位フィニッシュを果たした。
迎える第4戦は、唯一のST-Qクラス参加車両となり7月6日のグループ1のレースに参加するハイパフォXだが、今回も多くのアップデートを受けている。
まず回頭性の向上を狙い、ドライバーズコントロールセンターデフ(DCCD)の前後トルク配分を41:59から34:66に変更。また前後サスペンションと車体の間に補剛を追加し、サスペンションと車体間の荷重伝達経路の構造を最適化。サス補剛によってフロントは回頭性向上、前後トルク配分変更にともない重要性が高まったリヤの接地感向上を狙う。
さらに新規サプライヤーとの協業によるリヤ電制LSDのハード/制御の変更を行い、車両運動における駆動力の影響範囲の検証を行っているほか、テクニカルなSUGOに合わせて立ち上がり加速の向上を狙い、トルクリザーブ制御範囲の拡大を行った。
このトルクリザーブ制御は、エンジン出力を一時的に抑えながら、ターボの過給圧を維持または高める制御技術。点火時期の遅延と間欠燃料カットを組み合わせることで排気エネルギーを増加させ、タービン回転を維持する。再加速や加減速の繰り返しが多い場面でも、即応性の高いトルク供給を可能にするものだ。
今回の第4戦SUGOは7月3日から走行がスタートしているが、ST-2車両と同等以上、ST-TCR車両に迫るスピードをみせている。第4戦SUGOでも注目の一台だろう。
[オートスポーツweb 2025年07月04日]