写真 国内アパレル関連大手各社が、2025年6月度の既存店売上高を発表した。同月は気象庁の統計開始以来平均気温が過去最高だったことで夏物が動いたことが寄与し、ファーストリテイリングの国内ユニクロ事業や良品計画、ユナイテッドアローズ、ワークマンなど多くの企業が増収で着地した。
国内ユニクロの売上高は、前年同月比6.4%増で推移。高気温とキャンペーンの打ち出しがマッチし、テレビCMを打ち出しているエアリズムインナーや感動パンツ、UVカットパーカ、Tシャツ、ブラトップなどが軒並み売れた。そのほか、東レと共同開発した初の遮熱機能付き日傘や2025年春夏シーズンからバリエーションを拡大したサングラス、6月に発売したばかりのUVカットフェイスカバーといった盛夏向け商材が好調で、広報担当者は「高気温に感謝」と話した。7月に発売予定の漫画家 矢沢あいとグラフィックTシャツブランド「UT」のコラボレーションTシャツについては「発売前からオンラインストアなどで大きな反響が寄せられている」と期待を寄せた。
良品計画は同7.1%増で、17ヶ月連続の前年実績超え。機能性インナーや夏物衣料が好調だったことで衣類・雑貨カテゴリーが同9.5%増と業績をけん引したほか、生活雑貨カテゴリーも好調を維持し、全部門で前年同月を超えた。
ユナイテッドアローズは同9.3%増。気温の上昇とともに夏物ニーズが活発化し、シャツやカットソー、ジャケット、パンツ、シューズ、バッグなどが満遍なく売れた。
ワークマンでは、気温上昇に伴いファンウェアが大幅に伸長。サマーカーゴパンツや半袖Tシャツ、冷感コンプレッションウェア等の夏物衣料が好調だったことも寄与し、同15%増で着地した。そのほか、アームカバーやクールキャップ等の防暑小物も活発に動いた。
前年実績を上回る企業が多い中、アダストリアは同0.2%減とやや低調。月後半は堅調に推移したものの、月初に夏物商品の動き出しが遅れたマイナスを回収しきれなかった。ブランド別では「スタディオクリップ(studio CLIP)」「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」などのブランドが好調だった。
■2025年6月度 各社実績(すべて既存店ベース/前年同月比)
国内ユニクロ事業(既存店+Eコマース)売上高:106.4%客数:107.4%客単価:99.1%
しまむら売上高:102.6%客数:101.2%客単価:101.0%
良品計画(直営既存店+オンラインストア)売上高:107.1%客数:105.7%客単価:101.3%
アダストリア売上高:99.8%客数:99.3%客単価:100.5%
ユナイテッドアローズ(小売+ネット通販 既存店)売上高:109.3%客数:103.7%客単価:104.4%
ワークマン売上高:115.0%客数:105.7%客単価:108.8%
バロックジャパンリミテッド売上高:97.7%客数:94.1%客単価:103.8%