【陸上】田中希実、短冊に願い「早く自分が戻ってきますように」“自分らしさ”を追い求める日々

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2025年07月07日 19:16  日刊スポーツ

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陸上世界選手権の内定者会見に出席した田中(提供写真:日本陸連/フォート・キシモト)

陸上世界選手権東京大会(9月13〜21日)の一部内定選手が7日、都内で会見に出席し、女子1500&5000メートルの2種目で代表の田中希実(25=ニューバランス)は短冊に「早く自分が戻ってきますように」としたためた。


田中は両種目で参加標準記録を突破。6日まで行われた日本選手権では1500メートルで史上初の6連覇、5000メートルで4連覇を達成し、2種目で内定をつかんだ。4大会連続で代表入りしたが「今季は自分を見失うことが多かった。自分が自分で分からなくなることが多かった」と悩める胸中を明かした。


「『自分らしさ』って何だろうと変に考えすぎて、自分が分からなくなることが多かった。日本選手権で無心になって走った時に『自分らしさ』と思ったりもしたが、1500メートルの決勝はタイムを狙っていたので納得いかない。それで自分らしく、怒ったり、周りに人に迷惑をかけたり、振り回したりもした。それが『自分らしさ』ではあるんですけど、そんな『自分らしさ』は嫌というのもある。でもそれを大事にしないと、無心になっていく真の『自分らしさ』もなくなってしまうかもしれない」


6日の1500メートルのタイムは4分4秒16。今季自己最高だったが、21年の自己ベスト(3分59秒19)とは差がある。込み上げる感情を大切にしつつ「自分らしさ」を追い続けている。


「(今の)自分は流動的で定まらない。昔は何も考えずに(自分が)固定されていた。そういう自分が早く戻ってこれば」


自問自答を重ねながら、約2カ月後の世界舞台へ進む。【藤塚大輔】

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