キャプテンを任されている長友佑都 日本代表のDF長友佑都(FC東京)が、7日に開幕を迎える東アジアE-1サッカー選手権2025に向けて意気込みを語った。
3日に行われたメンバー発表会見で、森保一監督からキャプテンに指名された長友。6日に試合会場の龍仁ミルスタジアムでの公式会見にも出席し、大会への意気込みを語っていた。
日本代表は、初戦のホンコン・チャイナ代表(香港代表)戦を翌日に控えた7日に韓国で初のトレーニングを実施。冒頭15分がメディアに公開された。
トレーニング後、キャプテンとしてチームを率いることになった長友は「自分がキャプテンだと思って、それぐらいの気持ちでこれまでやってきたので、キャプテンマークを巻くか巻かないかというぐらいのことです。自分のスタンス、姿勢は変わりません」と、大きく何かを変えるつもりはないとのこと。ただ、圧倒的な経験値があるだけに、準備もままならない中での3連戦ではチームをまとめる上で大きな役割を担うこととなる。
長友は「新しい選手が多いので、そういった選手たちがJリーグでプレーしているような、生き生きしたプレーができるように。考えすぎるのもあまり良くないので、本能的に彼らがしっかりとこのチームに入れるように、声掛けや背中を押す行動はしていきたいと思います」と語り、初めて一緒にプレーする選手たちも多い中で「まだ緊張している部分とか固い部分はありますが、才能は間違いなくありますし、今後海外に出ていく選手、日本代表を担っていく選手がいる可能性は僕の目から見て感じています」と期待を口にした。それでも「そういった選手たちが萎縮したり、怖がったりしないように。日の丸を背負うことはプレッシャーも凄いですし、Jリーグとは違うと思うので、オープンに彼らが積極的に戦えるようなサポートをしていきたいです」と、普段のパフォーマンスを出せる環境を作っていきたいと自身の役割を語った。
5日の夜にJリーグの試合を行い、6日の午前中に韓国入り。そして7日にトレーニングを行ったが、8日の試合会場には入れていない。異例の事態でもある中で長友は「準備もできずにというところですが、代表も18年目で色々なことがありましたから、僕自身はどうなってもブレないです。そういった姿勢や姿を見て、後輩たちが拠り所じゃないけど、『長友さんがあんな感じだから大丈夫だ』と思わせられたら良いなと思います。彼らの精神がブレないように、どしっと構えたいと思います」と、これまでの経験を生かし、精神的な支えにもなっていきたいとした。
若い選手が多い中で、選手たちとの距離感にも注目が。「みんなちょっと距離を置きながら、僕の圧力とエネルギーが強いので…現代にはなかなかいない感じだと思うので、みんな距離を置きつつも、どんどん縮まってきています。色々な話もしています」と、しっかりとコミュニケーションを取って馴染んでいるとのこと。プレッシャーも感じる可能性があるが「(代表の重みは)ここにいるだけで、みんなに伝わっていると思います」と語り、「僕が言わなくてもそこは感じていると思うので、その重みを重く捉えすぎて、消極的になったり、自分のプレーが出せないことが一番ダメなので、まずはチームのことを考えますが、いつもJリーグでやっているプレーを僕も含めて個人でちゃんと上回れるようにやっていきたいと思います」と、個人個人が背負いすぎないように気をつけたいと語った。
日本代表では142試合に出場している長友は、E-1選手権に限っては2010年以来の出場となる。チームとして引き出したい部分については「まずは個の力。いつも出しているようなみんなのプレーを出すということ」とポイントを語り、「チームとしての戦術も今日かなりやって落とし込んでいるので、そこで上手くみんなが1つになれれば自ずと結果は出ると思います。能力もみんな持っていると思います」と、やはり個人のパフォーマンスをしっかりと出すことが重要になると考えているようだ。自身については、FIFAワールドカップ26アジア最終予選では招集を受けるも出番はなし。久々に日本代表としてプレーする可能性が高いが「自分自身は上手い選手がたくさんいるので、魂がこもったバチバチな感じで球際を戦って、一対一の部分を見せたいです」と語り、「悔しい思いをしているので。ここで(出番が)なければワールドカップにも繋がらないと思っているので、懸けています」と、強い覚悟をもって大会に臨むと意気込んだ。
連覇を目指す日本は8日(火)にホンコン・チャイナ代表(香港代表)、12日(土)に中国代表、15日(火)に韓国代表と対戦する。