シスターフッドのやわらかな革命を描くドキュメンタリー『女性の休日』予告&ポスター解禁

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2025年07月08日 11:10  クランクイン!

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映画『女性の休日』ポスタービジュアル (C)2024 Other Noises and Krumma Films.
 第27回テッサロニキ・ドキュメンタリー映画祭国際長編部門「観客賞」を受賞した、アイスランドで起きたシスターフッドのやわらかな革命を描くドキュメンタリー映画『女性の休日』(10月25日公開)より、予告編とポスタービジュアルが解禁された。

【動画】女性がみんな休んだら社会はどうなる!? 映画『女性の休日』予告編

 1975年10月24日、アイスランド全女性の90%が仕事や家事を一斉に休んだ、前代未聞のムーブメント「女性の休日」。国は機能不全となり、女性がいないと社会がまわらないことを証明した。その後、アイスランドは1980年に世界初の民主的選挙による女性大統領が誕生し、16年連続でジェンダーギャップ指数1位(2025年現在、世界経済フォーラム発表。日本は118位)を維持している。

 本作は、アイスランドが「ジェンダー平等先進国」となる大きなきっかけとなった、この歴史的な1日を振り返るドキュメンタリー。50周年を記念し、この度劇場公開となる。インターネットもスマホもない時代、女性たちがどのように連帯し社会を変えるムーブメントを成功させたのか。その知られざる全貌とそれぞれの物語が、ユーモアあふれる当事者たちの証言とアーカイブ映像、カラフルなアニメーションでポップに、エモーショナルに語られる。

 第27回テッサロニキ・ドキュメンタリー映画祭国際長編部門で「観客賞」、第46回ミルバレー映画祭ドキュメンタリー部門マインド・ザ・ギャップにて「観客賞」を受賞した。

 予告編は、1975年10月24日の出来事を報じる、当時のニュース番組の映像から始まる。「女性が休むとすべて破綻する」「社会を止められると示すため」と、「女性の休日」に参加した動機を語る女性たち。男性たちは当初そんな彼女たちに取り合わなかった。

 しかし、実際に当日を迎えると、その影響は生活の随所に目に見えて現れた。家庭ではベッドは整わず、皿は洗われない。電話交換手は主に女性の仕事だったため、その日電話が繋がらなくなった。飛行機は欠航便が相次ぎ、学校は臨時休校に。世間、主に男性たちは、「女性の休日」参加者が、なにか社会を根底からひっくり返そうとしているのではないかと恐れ、責め立てた。

 では、彼女たちは男性たちを憎んでそんな行動を?「全然。彼らにほんの少し変わってほしかっただけ」と笑う女性。アイスランド元大統領のヴィグディス・フィンボガドッティルは「男性たちが恐れたのは、女性が優位に立つことだった」と語る。最後は「これこそ私が求める世界。だけど本当にやるの? できるの? 必ずやる!」と力強く歌い団結する女性たちの映像や写真で幕を閉じる。

 当時の記録映像と、現在の女性たちの証言から、「女性の休日」という運動がいかにして立ち上がり、彼女たちがどのような気持ちで臨んだのか、そしてそのムーブメントがもたらした歴史的な意義が紐解かれていく本作。参加者たちの笑顔やその軽やかな行動力、数々の言葉が印象的な予告編となっている。

 ポスタービジュアルは、ムーブメントに参加した女性たちの活き活きとした表情を捉えた白黒写真と、女性たちがデモに集まる様子のイラストを組み合わせたもの。イラストは細かい文字から成り立っていて、アイスランドにおける女性の権利に関連した歴史・出来事がアイスランド語でつづられている。横に添えられた「やるの?できるの?必ずやる!」というコピーは、「女性の休日」の参加者たちが口ずさんだ闘争の歌の歌詞「I dare,I can,I will!」からとられている。

 映画『女性の休日』は、10月25日よりシアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開。
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