『火垂るの墓』「SUPER EIGHT」の安田章大が、「Netflix」で配信されるアニメーション映画『火垂るの墓』の日本語音声ガイドを務めることが決定した。
国境や時代、言語、そして視覚や聴覚など、様々な違いや制限を越えて、より自由に、より広く・深く、多くの人に作品を届けることを目指しているという「Netflix」。その一環として、音声ガイドを提供し、全ての視聴者が物語を楽しめる環境を整えることで、アクセシビリティに配慮した視聴体験のさらなる向上に取り組んでいる。
「Netflix」の音声ガイドは、登場人物の動きや表情、衣装、場面の変化についてナレーションで補足説明を行い、セリフだけでは伝わりにくい視覚的な情報を提供。
2022年からは、全ての「Netflix」作品で、オリジナル言語の音声ガイドを制作し、最大30の言語で展開。
今回のナレーターとしての参加について安田は、「小学生の頃、仲の良い友だちが視力を失ったことから、一緒に手話や点字を学んだことがありました。また、僕の出身は兵庫県で、『火垂るの墓』の舞台でもある西宮や神戸の風景は、子どもの頃から日常にあった場所です」「さまざまな経験を経て、40歳になった今、思い出がたくさん詰まったこの作品に、“音声ガイド”という形で関われることに、なにか運命的なつながりを感じています。すべてがつながっているようで、なるべくしてなったような、深く得心する思いです」とコメント。
また、脳腫瘍(髄膜腫)の手術を受け、光過敏の後遺症と向き合っている安田。「手術後は、映像コンテンツを長時間にわたって観ることが難しく、途中で視聴を止めてしまうこともありました。しかし、音声ガイドでは、登場人物の表情や風景の変化、アクションの繊細な動きまで音で伝わってくるため、映像の世界が一気に広がったように感じました。これまでのように視覚に頼れないからこそ、音に深く集中できます。その体験は、むしろ物語への没入感を一層高めてくれるように感じています」と音声ガイドを通した視聴について語った。
さらに安田は、Netflix主催の視覚に制限のある人を主な対象とした『火垂るの墓』音声ガイド付き上映会に登壇し、トークセッションを通じて、多様な視聴者に向けたアクセシブルな映像体験の重要性を発信する。
なお、先行して190以上の国と地域で世界配信されている英語版に新たに加わる音声ガイドは、パトリック・ハーランが務めている。
『火垂るの墓』は7月15日(火)16時〜Netflixにて配信。
(シネマカフェ編集部)