
【動画】震災10年後の福島を舞台に描くオリジナルストーリー『こんな事があった』予告編
『こんな事があった』は、東日本大震災から10年後の福島県を舞台に、震災と原発事故をきっかけに離散した家族と、青春を奪われた青年たちを描いたオリジナルストーリー。監督・脚本の松井良彦は、震災から1年後に訪れた福島の惨状を目の当たりにし、映画制作を決意。自らの足で何度も福島に訪れ、取材とリサーチを重ねた。
主人公のアキラ役に前田旺志郎。真一役には窪塚愛流。さらに、松井監督の思いに共鳴した井浦新、柏原収史、波岡一喜、近藤芳正ら実力派俳優が集結。傷痕が深く残る福島の地で、それぞれの立場で苦しみもがく姿勢の人々の姿をあらわにしている。
予告編は、「ひどい、ひどい10年だった」というアキラ(前田)と真一(窪塚)が海岸沿いを歩く姿で幕を開ける。物語の舞台となるのは、震災から10年後の2021年、夏、福島。17歳のアキラは、母親を原発事故の被爆(ひばく)で亡くし、父親は除染作業員として働きに出、家族はバラバラになってしまった。アキラを心配する友人の真一も、震災後のPTSDを抱えた母親と、そんな彼女をどうすることもできない父親・篤人(井浦)との関係に悩み、人知れず孤独を抱えている。
ある日、アキラはサーフショップを営む小池ミツオ(柏原)らと出会い、閉ざしていた心を徐々に開いていく。以前と違う様子のアキラの姿に、真一も「あいつ、見つけたんですよ、何かを」とほっとする。
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メインビジュアルは、アキラ、真一、篤人の物憂げな姿を印象的に配したもの。それぞれが抱える思いを想起させられるビジュアルとなった。
映画『こんな事があった』の公開を記念して、井浦新も「人生の1本」と語る、松井監督の代表作『追悼のざわめき』のリバイバル上映が決定。8月23日より新宿K’s cinemaにて1週間限定で上映される。『追悼のざわめき』は、1988年、今は無き中野武蔵野ホールで初公開され、同館開設以来の観客動員を記録。2004年の同館閉館時のラスト上映を飾った。07年には上田現の音楽が加わり、デジタルリマスター版として再び国内外で上映された。
映画『こんな事があった』は、9月13日より全国順次公開。