2025年7月11日に発表されたランボルギーニ・テメラリオGT3 ランボルギーニは7月11日、来季2026年にレースデビューを飾る新型GTレーサー、『テメラリオGT3(テメラリオGT3)』を発表した。 金曜日にイギリスで開催されている2025グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(FoS)で初公開された新型GT3カーは、イタリアのメーカーがサンタアガタ・ボロネーゼで設計、開発、製造をすべて自社で手掛けた初のコンペティションモデルだ。
心臓部に量産モデルと同じ4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載したテメラリオGT3は、2015年にデビューした現行車『ウラカンGT3』と比べ顧客重視の改良が数多く施されている。
このクルマの骨格は、テメラリオのアルミ製スペースフレームシャシーを改良し、スポーツカーレースの構造と整備性に関する要件を満たすように特別に改良されたものだ。パワートレインを構成する6速シーケンシャルギアボックスは横置きに搭載され、ディフューザーとアンダーボディ内の気流を改善している。
また、GT3プラットフォームの目標出力は500〜600PSのため、ロードカー用の小型ターボチャージャーが採用されている。ウラカンの自然吸気V10エンジンからターボエンジンへの移行はレースビリティの向上に繋がり、さらに6ウェイ調整式ダンパーを新たに搭載することで、とくにジェントルマンドライバーにとって重要になるセッティングの柔軟性も高められている。
同様にキャビンの快適性も重要なポイントであり、テメラリオGT3は先代モデルよりもコクピットの視認性が向上。さらに、より堅牢なボディパッケージにより、フロントエンドとリアエンドのクイックリリースが可能になり、衝突時の損傷をより効率的に修復できるようになっているという。
「テメラリオGT3は、エンドユーザーを念頭に置いて設計されている」と語るのは、ランボルギーニの最高技術責任者であるルーベン・モール。
「空力効率からパワーカーブ、そしてチームがマシンを操作できる方法まで、あらゆる点が考慮されている。このクルマは、異なる構成のマシンのバランス調整に使用されるパフォーマンスウインドウの領域において、前モデルとは少し異なる領域で動作する」
「ラップタイムの面で競争力を発揮するだけに留まらず、夜間や雨天を含むさまざまなコンディションで、快適な走行を実現できると確信している。開発チームは、マシンの広い動作範囲を確保し、チームがよりスムーズに開発を進められるよう、懸命に取り組んできた」
ランボルギーニのモータースポーツ責任者であるマウリツィオ・レスキウッタは、新型GT3が先月トラックテストを開始し、6日間のテストで1100kmを走行したことを認めた。
レースデビューは2026年前半を予定しており、最初のターゲットは3月に行われるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第2戦『セブリング12時間レース』だ。
ランボルギーニ会長兼CEOのステファン・ヴィンケルマンは、「テメラリオGT3は、“テメラリオ・プロジェクト”から派生した最初のレーシングカーモデルであり、『モータースポーツはランボルギーニのロードカーを宣伝するための重要なツールである』という、ランボルギーニの強い信念をさらに強調するものだ」と語った。
「私たちは“ウラカンGT3プロジェクト”で計96回のチャンピオンシップでの勝利と、200台以上のレースカー販売を達成し、スポーツ的にも商業的にも成功を収めた。そして、“テメラリオ・プロジェクト”の発足当初から、私たちはつねにレーシングバージョンの派生モデルを構想していた」
「テメラリオGT3は公道仕様のテメラリオと同様に、競合他社にとってベンチマークとなるだろう」
[オートスポーツweb 2025年07月12日]