マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2025MotoGP第11戦ドイツGP 7月13日、2025年MotoGP第11戦ドイツGPの決勝レースがザクセンリンクで行われ、マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)が勝利を飾った。小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)はリタイアに終わった。
鈴鹿8耐のプライベートテストで負傷したルカ・マリーニ(ホンダHRCカストロール)が復帰した一方、ソムキャット・チャントラ(イデミツ・ホンダLCR)はトレーニング中の怪我により欠場。また、エネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3)は虫垂炎、マーベリック・ビニャーレス(レッドブルKTMテック3)は予選での転倒で骨折し、同チームは2台揃って欠場となった。
さらに、スプリントでハイスピードで転倒を喫したフランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)も精密検査のためイタリアに帰国。こちらも日曜日の出場を見送り、決勝は18台で争われることになった。
10分間で行われたウォームアップ走行では、セッション開始直後に雨が降り始めウエットコンディションに。1分28秒802を記録したマルク・マルケスがトップ、1分28秒897のヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)が2番手、1分29秒530のミゲール・オリベイラ(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)が3番手に入っている。
土曜日に行われた予選ではマルク・マルケスがポールポジションを獲得。2番手にヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)、3番手にマルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)が入り、ドゥカティ、ホンダ、アプリリアが1列目を分け合った。
決勝日は上空に雲が覆うも日が差し、気温21度、路面温度33度のドライコンディションで全車フロントにハード、リヤにミディアムを装着。30周の決勝レースがスタートすると、マルク・マルケスがホールショットを奪い、ベゼッチ、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)、アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)と続き、ザルコは5番手に後退した。
スタートでトップに立ったマルク・マルケスの後方では、ベゼッチとディ・ジャンアントニオ、そしてアレックス・マルケスが激しい2位争いを展開していく。1周目は、後方でロレンツォ・サバドーリ(アプリリア・レーシング)が転倒したが再スタートを切った。
序盤は周回ごとにポジションを入れ替えるバトルを繰り広げた3台だが、ディ・ジャンアントニオが2番手に浮上し、3番手にベゼッチ、4番手にアレックス・マルケスという並びになる。
3周目の13コーナーでオリベイラ、4周目の2コーナーで5番手のペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が転倒し戦線離脱。一方、先頭のマルク・マルケスは2番手のディ・ジャンアントニオに対し1秒以上の差をつけていく。
マルク・マルケスのチームメイトであるフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)は5番手に浮上。2番手から5番手まで1秒以内の等間隔で周回を重ねていくが、トップのマルク・マルケスは徐々に2番手以下との差を広げていった。
レースが折り返しを迎えると、マルク・マルケスは3秒のマージンを築き、2番手のディ・ジャンアントニオから5番手のバニャイアまでは約0.7秒の等間隔でこう着状態となる。
しかし、18周目の1コーナーで2番手を走っていたディ・ジャンアントニオ、そして6番手のザルコが1コーナーで単独で転倒。これでベゼッチが2番手となり、アレックス・マルケスが表彰台圏内に浮上、バニャイアが4番手となった。
波乱はさらに続き、21周目に2番手に上がったベゼッチも1コーナーで転倒。これでマルク・マルケスがトップ、アレックス・マルケスが2番手、バニャイアが3番手となり、ドゥカティがトップ3を占める格好となる。
後方では12番手までポジションを上げていた小椋が1コーナーでスリップダウンし、アウト側にいたジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)を巻き込んで、両者はリタイアで終わった。さらに後方のサバドーリも同じく転倒してレースを終えた。
その後は大きな転倒はなく、ドイツGPを制したのはマルク・マルケス。GP参戦200戦目というメモリアルなレースで、ザクセンリンク9勝目を挙げた。2位にアレックス・マルケス、3位にバニャイアが入った。
4位にファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)、5位にフェルミン・アルデグエル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)、復帰戦のルカ・マリーニ(ホンダHRCカストロール)は今季最高位の6位を獲得した。
7位はブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、8位はジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)、9位はラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)、10位はアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)までが入賞。完走わずか10台のサバイバルレースとなった。
[オートスポーツweb 2025年07月13日]