小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)/2025MotoGP第11戦ドイツGP 決勝 7月13日、2025年MotoGP第11戦ドイツGP MotoGPクラスの決勝レースがザクセンリンクで行われ、小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)は残り9周で痛恨の転倒を喫して2戦連続のリタイアで終えた。
小椋は初日からザクセンリンクでの走行にかなり難しい印象を持っているとし、2日目はウエットコンディションでより難航させるものとなった。予選では19番手、スプリントは中盤以降に単独走行となるも17位でフィニッシュ。ただ、終盤には改善も見られたようで「日曜日はドライならプッシュしてウエット時のよりも良い結果が出せると思います」と自信を見せていた。
そして迎えた決勝日、朝のウォームアップ走行時は雨こそ降っていなかったものの、ウエットコンディションでの走行に。このセッションで小椋はレインタイヤで7周をこなして15番手で終え、決勝に向けた調整を行った。
天候は次第に回復へと向かい、MotoGPクラスの決勝レースは曇り空の下ドライコンディションで行われた。タイヤは小椋を含めた全18台がフロントにハードタイヤ、リヤにミディアムタイヤを選択していた。2名の欠場により17番手からスタートした小椋は、オープニングラップで順位を落とすも翌周には16番手へ順位を上げる。
その後はラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)に先行を許すこととなったが、小椋も後ろにぴたりとつけてチームメイト同士のバトルが数周に渡って展開されていく。一時は1秒ほどのリードを許すが、しっかりと食らいついていき、17周目にはようやく捉えることに成功し13番手へと順位を上げる。
序盤から中盤にかけて転倒が相次ぐなか、見事なオーバテイクショーも披露していた小椋は終盤に10番手まで順位を上げることに。ただ、残り9周というところで悲劇が襲った。前を走るジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)が1コーナーでややはらんだところに、小椋はイン側から抜き去ろうと試みたが、ミルを巻き込む形でクラッシュ。
幸いお咎めはなかったが、トップ10フィニッシュも見えていただけに悔しい結果となってしまった。また、小椋にとっては第10戦オランダGPに続いて2戦連続のリタイアとなり、ルーキー争いとしてもフェルミン・アルデグエル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)にリードを許すことに。今大会はウイークを通して小椋にとっては悔しさが残るものとなってしまった。
翌週には次戦となる第12戦チェコGPの開催が控えている。次戦こそは、決勝レースでの完走およびさらなる成長ぶりを発揮する小椋が見られることに期待したい。
トラックハウスMotoGPチーム 小椋藍(決勝:リタイア)
「クラッシュは完全に自分の責任です。1コーナーで前のライダーが少しワイドに走っているのが見えましたし、このサーキットにはオーバーテイクスポットがあまりなかったのでトライしてみました。フロントを失い、残念ながら他のライダーを巻き込んでしまいました。ジョアン(・ミル)には本当に申し訳ない気持ちです」
「今回は本当にフィーリングが良くありませんでした。レース自体は全く問題ありませんでしたし、金曜日と比べると他のライダーたちと互角に戦えたのは本当に良かったです。ポジティブな面もありましたが、最後にチェッカーフラッグを見ることが出来なければ意味がありません。次のブルノへと準備を進めます」
[オートスポーツweb 2025年07月14日]