トヨタは2台ともに3周遅れの“大敗”。小林可夢偉「直線スピードがまったく足りない」/第5戦サンパウロ

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2025年07月14日 09:20  AUTOSPORT web

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10番グリッドからスタートした8号車トヨタGR010ハイブリッド
 7月13日、ブラジルのインテルラゴス・サーキットでWEC世界耐久選手権第5戦サンパウロ6時間の決勝が行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010ハイブリッドは、7号車が14位、8号車は15位に終わった。

 昨年のブラジルラウンドでは勝利を収めたTGRだったが、今年はレースウイークの初めから厳しい状況に直面。決勝でも上位グループとのパフォーマンスや速度の差は明白で、TGRの2台はともに3周遅れでのフィニッシュとなった。

 11時30分、ブレンドン・ハートレー/平川亮の2名体制で挑んだ8号車は10番グリッドから、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリースの7号車はクラス最後尾となる18番グリッドから、6時間レースをスタートさせた。

 2台はミディアムとハードタイヤを使い分けながら走行し、レース序盤にはいくつかポジションアップも果たしたものの、最初のスティントが進むにつれてペース不足が明らかになり、1時間経過時の最初のピットストップでは、2台ともにトップ10圏外を走行することとなった。

 その後、2台はタイヤを交換せずに安定したペースで周回を重ね、2時間を過ぎた頃にはトップ10のポイント圏内を狙える位置に到達。このタイミングで最初のドライバーチェンジが行われ、7号車はコンウェイからデ・フリースに、8号車はハートレーから平川へと交代。2台は新しいミディアムタイヤに交換した。

 レースが5時間目を迎える頃に009号車アストンマーティンをパスするも、トップ10入りは果たせず。その後、7号車は可夢偉、8号車はハートレーへと交代し、さらなる追い上げを目指したが、メインストレート上に凧が飛んでくるという予想外のアクシデントが発生し、レースは中断された。

 最後のピットストップを終えると、7号車は可夢偉のまま、8号車は平川がステアリングを握り、日が沈む頃には2台のGR010ハイブリッドは数秒差で14番手、15番手を走行。そのままの順位で、トップのキャデラックから3周遅れでチェッカーを受けた。

 次戦はアメリカのテキサス州オースティンに位置するサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)にて、9月7日に第6戦が行われる。


■小林可夢偉(チーム代表兼7号車ドライバー)

「14位、15位という結果と今日のパフォーマンスは、まったく期待していたものではなく、本当に残念です」

「我々はパフォーマンスを最大限に引き出すべく努力をしてきましたが、ライバルとの差があまりに大きかったことは明らかでした。ストレートでのスピードがまったく足りず、バトルを繰り広げることもできませんでした。この結果を分析し、状況を改善するための努力を続ければ、次戦では必ず強くなって戻れると確信しています」

「ポジティブな面では、アコーディスASPチームがRC F LMGT3でLMGT3クラスの優勝を果たしたことに大いに祝福を送りたいです。彼らがポディウムの中央に立っている姿を見ることができてとても嬉しいです。本当に今日のこの勝利に値するチームです」


■マイク・コンウェイ(7号車)

「かなり厳しい一日だった。ライバルと戦える状況ではなかったが、できる限りのことはした。しかし結局、2台ともに後方で走り続けることになってしまった」

「とにかく、この経験を無駄にせず、次戦オースティンまでに解決策を見出し、より良いパフォーマンスを発揮できることを期待している」


■ニック・デ・フリース(7号車)

「昨年とはまったく異なるレースとなってしまった。もちろん、このような結果にはまったく満足していない。チームの誰もが上位争いを望んでいたが、今日はそれが叶わなかった。しかし、我々は強いチームであり、夏の間も努力を続けて、さらに良い状態で戻って来る」


■ブレンドン・ハートレー(8号車)

「困難な一日で、望んでいた結果にはならなかった。2台ともに純粋なペースでトップ10に入れなかったのは残念だ。次戦では再び勝利を争えることを期待しているし、そのためにチーム全員が頑張っていることも知っている」


■平川亮(8号車)

「非常にタフなレースでした。パッケージの最適化を進めたことで、いくつか満足できる点もありましたが、結果には誰も満足しておらず、チームにとって厳しい一日でした」

「今シーズンは厳しいレースが続いていますが、オースティンや富士ではもっと良い結果を期待しています。チームは本当に頑張ってくれていますし、一刻も早く成果が得られることを願っています」

[オートスポーツweb 2025年07月14日]

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