「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」第27回大河「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」の第27話が7月13日放送。矢本悠馬演じる佐野政言に「気の毒すぎて画面を正視するのが難しい」といった声が上がるとともに、「泣き笑いが辛い、苦しかった…矢本悠馬さんお見事」と矢本さんの演技を評価する声も上がっている。
日本のメディア産業やポップカルチャーの礎を築いた蔦屋重三郎=蔦重の波乱万丈な生涯を、横浜流星主演で描く本作。キャストは“商いのため”に夫婦になったていと心から結ばれた蔦重を横浜が演じるほか、蔦重の妻としてともに歩むこととなったていに橋本愛。蔦重とていが本当の夫婦になったことが面白くない唐丸=喜多川歌麿に染谷将太。当初は対立していた蔦重を受け入れた鶴屋喜右衛門に風間俊介。
米の値が下がらないことで窮地に追い込まれる田沼意次に渡辺謙。松前藩から蝦夷地を奪おうとする意次の嫡男・田沼意知に宮沢氷魚。意知に身請けされようと“スパイ活動”を行う花魁・誰袖に福原遥。誰袖に誘惑された松前家の江戸家老・松前廣年にひょうろく。廣年に代わって密貿易しようと企む松前家第八代当主・松前道廣にえなりかずき。三河以来徳川家に仕え代々番士を務めた家柄の佐野政言に矢本悠馬。十代将軍・家治のいとこにあたる一橋治済に生田斗真。田沼意次を重用する十代将軍・徳川家治に眞島秀和といった顔ぶれ。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
道廣と廣年が治済に懇願したことで、治済は田沼親子が蝦夷地を上知しようとしていることを知る。一方、意知に身請けされるつもりでいた誰袖だが、米の値が下がらないことで田沼家へが批判は強まっていき、身請けの話は暗礁に乗り上げてしまう。
そんななか意知に劣等感を抱く政言に、以前“丈右衛門”と名乗って平賀源内に近づき、彼の暗殺に加担にした男(矢野聖人)が接触。“家治との狩りで政言が射落とした鴨を意知が隠していた”“田沼が神社に寄進した桜は、実は佐野が田沼に贈ったもの”“佐野家の系図を田沼がなきものにした”などの話を吹き込む。そこに老いて錯乱した父から激しく暴行されるなどして精神が限界に達した政言は、意知に向け刀を振り上げる…。
田沼家に対する劣等感と老いた父の世話で追い詰められていく政言の姿に「名家に生まれながら出世コースに乗れず、介護で苦労する佐野政言が意知にルサンチマンを抱く描写にとても説得力がありました」「なんかもう佐野殿が気の毒すぎて画面を正視するのが難しいレベルの45分だった…」などの声が上がるとともに、枯れた桜に「咲け」と叫びながら刀を振り回す父に、涙を流しながらも満面の笑みで「私が…咲かせてご覧にいれましょう」と話すシーンには「はぁ、、この泣き笑いが辛い、苦しかった…矢本悠馬さんお見事でした…」といった反応も送られる。
また政言の想いや、彼を操る人間たちのことなど知る由もない意知は誰袖に、田沼家への風当たりは強まるばかりで直接身請けするのは厳しいが、だからといっていつまでも待たせておくのは忍びないとして、家臣の土山宗次郎(柳俊太郎)に身請けさせる形にしたい、と手紙を贈る。
晴れて見請けされることになった誰袖の晴れやかな笑顔と、運命の瞬間が迫る意知の姿が交互に映し出されていく終盤には「交互にシーン映すのやめろ人の心無いんかーーー!!!」「どうしてこんな演出したんですか?交互に見せるのやめて!」「視聴者が結末を知っているという前提でやってると思うと、人の心がないんかという脚本」などの感想がポストされている。
【第28話あらすじ】
城中で意知(宮沢氷魚)が佐野政言(矢本悠馬)に斬られ、志半ばで命を落とし、政言も切腹する。後日、市中を進む意知の葬列を蔦重(横浜流星)たちが見守る中、突如石が投げ込まれ、場が騒然となり、誰袖(福原遥)は棺をかばい駆け出す…。
「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」はNHK総合で毎週日曜20時〜(再放送は翌週土曜13時5分〜)、BS・BSP4Kで毎週日曜18時、BSP4Kで毎週日曜12時15分から放送中。
※次回の放送は7月27日(日)となります。
(笠緒)