ルカ・マリーニ、ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)/2025MotoGP第11戦ドイツGP 決勝 7月13日、2025年MotoGP第11戦ドイツGP MotoGPクラスの決勝レースがザクセンリンクで行われ、ホンダHRCカストロールのルカ・マリーニは6位でフィニッシュし、ジョアン・ミルはリタイアで終えた。
雨の予選およびスプリントレースから一夜明け、曇りのドライコンディションで迎えた決勝日。15番グリッドからスタートしたマリーニは、スペースの空いたアウト側から1コーナーに入ると一気に順位を上げて、9番手に浮上する。しかし、7周目ごろに怪我の痛みが出てきたようで、中盤はペースを上げすぎず周回を重ねたマリーニは12番手でレースを折り返す。
マリーニは20周目に、ペースの上がらないブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)と抜きあぐねていたミルの2台を最終コーナーで一度にオーバーテイク。また、その前後で次々と転倒が発生したことで残り10周の時点で7番手につけた。
終盤にジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)とのバトルを制して6番手となったマリーニは、ポジションを守り切って6位でチェッカーを受けた。大怪我からの復帰戦だったものの、マリーニは今季およびホンダ移籍後としてもベストリザルトを記録し、10ポイントを持ち帰った。
一方のミルは、スタートで2つポジションを上げて13番手でオープニングラップを終えると、他車のリタイアもあり4周目に12番手に上げた。レース中盤はマリーニやビンダーらとバトルを続けていたなか、22周目に1コーナーのイン側で転倒した小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)が不運にもアウト側にいたミルに当たってしまい、双方とも大きくクラッシュ。ミルは前戦オランダGPに続き、巻き込まれる形でのリタイアとなってしまった。
ホンダ勢においては、ソムキャット・チャントラ(イデミツ・ホンダLCR)がトレーニング中の怪我で欠場。ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)は18周目の1コーナーで転倒を喫し、リタイアで終えている。
ルカ・マリーニ(決勝:6位)
「レースでこのパフォーマンスが出せて本当にハッピーだ。多くのライダーがフロントタイヤのグリップが落ちたことで転倒していたから、特にターン1では細心の注意を払ったよ。非常に良いスタートで多くのポジションを上げられたし、その後もリズムに乗れた。7周目あたりから痛みが出てきたから少し余裕を残して走ったんだ。でも、その分タイヤを温存できて、レース終盤にはうまくオーバーテイクができたね」
「金曜日からバイクの改善にしっかり取り組めたと思う。今後は1周のスピードとレース序盤の数周をもっと良くしていく必要がある。すぐにブルノに向かうけど、それまでの数日間は回復に充てるつもりさ」
ジョアン・ミル(決勝:リタイア)
「正直、何を言えばいいのか分からない。良いレースができていて、あの難しいコンディションの中でも限界の範囲内で走っていた。自分のレースをしていたし、クリーンにバトルを繰り広げて、良い結果が見えてきたところだったんだ」
「(前方の)ビンダーとの差も詰められていたし、ミラーが後退しているのも見えていた。そんな中で、また別のライダーにぶつけられた。しかも、これが一度目じゃない、何度もだ。本当に受け入れがたいよ」
[オートスポーツweb 2025年07月14日]