プジョー、「完璧な」レースで今季最上位。終盤5位逃したデュバルには“ふたつの要因”/WECサンパウロ

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2025年07月15日 16:00  AUTOSPORT web

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94号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ) 2025WEC第5戦サンパウロ
 プジョー・スポールのテクニカルディレクター、オリビエ・ジャンソニーは、WEC世界耐久選手権第5戦サンパウロ6時間レースでトップ5フィニッシュを逃したことを残念がったが、それ以外はこのフランスのブランドにとって「完璧な」レースだったと振り返った。


■レースでは「もう少し力不足だと思っていた」

 プジョー・トタルエナジーズの2台のプジョー9X8は、7月13日に行われたブラジルラウンドでトップ10圏内を堅実に走り、チームにとって今シーズン最高の成績を収めた。ロイック・デュバル/マルテ・ヤコブセン組の94号車は6位、ポール・ディ・レスタ/ミケル・イェンセン組の93号車は7位で、それぞれレースを終えている。

 しかしジャンソニーは、94号車が終盤で20号車BMW MハイブリッドV8に敗れたことで、トップ5フィニッシュを逃したことに落胆したと語った。

 レース後、記者団に対しジャンソニーは、上位を走るキャデラック・ハーツ・チーム・JOTAのキャデラックVシリーズ.R2台と、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのポルシェ963のペースにプジョーが「対抗できるものは何もない」としながらも、5位入賞はフランスチームにとって「達成可能な」目標だと明言した。

「全体的に見て、キャデラックが非常に強いことは分かっていた」と彼は語った。

「正直なところ、レースではもう少し力不足だと予想していた。ペースに関しては、とにかく驚かされた」

「レース開始直後から、文字どおり空を飛んでいる3台のマシンがいて、我々にはそこに追いつく術がなかった」

「全体的に見て、5位は達成可能な目標だったと思う。大きなミスもなく、6位にしか入賞できなかったのは少し残念だ。残りの部分は完璧なレースだった」

 ジャンソニーは、レース終盤にデュバルがシェルドン・ファン・デル・リンデの20号車BMWに対して脆弱な状況に置かれた理由について、複数の要因を挙げた。ファン・デル・リンデはに94号車プジョーに素早く迫ると、比較的容易に追い抜いていった。

「最終的にこれは、2段階のステップで説明できる」と彼は語った。

「まず、タイヤを少しでも温存するために、我々の2台のクルマはともに、セカンドスティントを少し短くする必要があった。タイヤのデグラデーションが予想以上に大きく、それが原因だった」

「そして、レース終盤にはスティントが長くなり、より多くの燃料を搭載して走らなければならなかったので、それらが原因だと説明できる」

「さらに、フルコースイエローが適切なタイミングで出ないというアンラッキーもあった。正直言って、少しイライラした。特に94号車に関しては、かなり大きな損失が生じた」

 ジャンソニーは、プジョーのポテンシャルが発揮されなかった5月のスパ・フランコルシャン6時間レースと比較しつつ、サンパウロのレースは実行力において「まさに完璧」だったと評した。

「本来なら、スパでも同じような競争力を発揮できた」と彼は語った。

「ル・マンを除く過去2戦では、我々は非常に競争力があったのだ。その点を考えれば、今回の結果はもちろん非常に残念なことだ」

「スパでは、ピットウォールでミスを犯し、レース中に接触するなど、あまり良いパフォーマンスを発揮できなかった。一方、ここではオペレーションと実行は完璧だった」

「レースでは、それほど多くのチャンスはなかった。完全にグリーンなレースだった。セーフティカーもバーチャルセーフティカーもなかった。したがって結局のところ、全員にとって違いを生んだのは、マシンのペースだけだったのだ」

「我々にとって唯一の後悔は、最終的に5位という結果には値したと思うことだ。 6位に終わったのは少し残念だが、それが現実だ」

[オートスポーツweb 2025年07月15日]

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