2024年F1サンパウロGP バーニー・エクレストン&クリスチャン・ホーナー代表(レッドブル) 元F1最高権威者のバーニー・エクレストンは、先日訪れたF1第11戦オーストリアGPにおいて、レッドブルのチーム代表を務めていたクリスチャン・ホーナーの振る舞いに不満があったことや、以前彼のことを愚か者だと感じたことを明かした。
エクレストンは以前ほどニュースには登場していないが、彼がインタビューを受けるたびに、いくつか非常に貴重な話をしてくれることは間違いない。94歳のエクレストンは、ブラジル、スイス、ポルトガルでほとんどの時間を過ごしており、グランプリに来るのは年に2、3回だけかもしれないが、F1のかつての仲間たちの一部と連絡を取り合っているのは確かで、自身が40年近く運営してきた業界で何が起こっているかについてはかなり詳しい。
エクレストンは、ホーナーとはF1でともに時間を過ごしていたときから親しい友人だった。ホーナー人は、影響力のある人々と親しくなる天性の才能を常に持っていた。エクレストンは先日のF1オーストリアGPにサプライズゲストとして登場し、昨年のサンパウロGP以来となるF1レースを観戦した。
ホーナーの解雇後、エクレストンはロンドンの日刊紙『The Telegraph』に対し、オーストリアでの元レッドブル代表の行動に不満を示し、「彼はレッドブル・リンクではなく、クリスチャン・ホーナー・リンクであるかのように振る舞っていた」と述べた。
その後、最終的にホーナーの解任につながった問題についてどう思うかと尋ねられると、エクレストンは物事を非常に明快に要約する能力を少しも失っていないことを示した。
「18カ月前に関わった別の事柄については、彼はただの愚か者だった」
「彼は50歳だが、自分を20歳で若者のひとりだと思っていた」
それでもエクレストンは、レッドブルは別の方法でこの状況に対処できたはずだと考えているようだ。
「彼らは、『クリスチャン、なかに入って座ってくれ』と言い、彼とじっくり話し合った方がよかっただろう。結局のところ、彼が罪を償わずに済んでいると思っている人たちがいた」
エクレストンは、おそらく知っているであろう詳細をこれ以上語ることなく、「彼は多くのことを逃れてきた」と述べた。
「常に成果を出し続けていれば人々は目を閉じてくれるが、成果を出すのをやめれば人々は見始めるものだ。そして、ひとりかふたりは『自分の方がうまくできる』と考え始めるだろう」
かつては親しかった人物から公然と批判されることは、ホーナーにとって辛いことだろう。またこれは、現在パドックでフラビオ・ブリアトーレだけが体現している旧体制も彼を見捨てたという兆候かもしれない。ホーナーがF1において進むべき道をすぐに見つけるのは困難だろう。
[オートスポーツweb 2025年07月16日]