「忙しくなりすぎた。家族と過ごしたい」ジェンソン・バトン、2025年限りで第一線から退く決意固める

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2025年07月17日 06:40  AUTOSPORT web

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キャデラック・ハーツ・チーム・JOTAから2025年のWECに参戦しているジェンソン・バトン
 ジェンソン・バトンは、WEC世界耐久選手権の2025シーズン終了後、キャデラック・ハーツ・チーム・JOTAを離れる。45歳のバトンは、優先事項の変化と家族と過ごす時間を増やしたいとの思いから、フルタイムのレーシングキャリアを終える意向を示した。


■単発出場の可能性は残す。後任ドライバーは不明

 バトンはここ2年間、JOTAのWECハイパーカー・プログラムに参加している。初年度の2024年には、この英国チームのカスタマーマシンであるポルシェ963でレースに参戦し、その後、チームがキャデラックのファクトリーチームとなった後も、JOTAに残って2025年のハイパーカークラスに参戦している。

 先週末7月13日に行われた第5戦サンパウロ6時間レースでは、アール・バンバー、セバスチャン・ブルデーとともに2位を獲得し、ハイパーカークラスでの自身最高位を記録した。

 ただし彼はWECでは以前に一度表彰台を経験している。それは2018年の上海6時間レースで、SMPレーシングのプライベーターLMP1チームの一員として、3位を獲得していた。

 そして先週末のインテルラゴス・サーキットでのレースを前に、バトンは優先事項の変化を理由に、シーズン終了後にJOTAのハイパーカー・プログラムから撤退する意向を明らかにした。

「生活が忙しくなりすぎた」とバトンは語った。

「いろいろなことが起こっているんだ。そろそろ将来のことを考え始める頃合いだと思う。家族と過ごす時間ももっと増やしたい」

「今のスケジュールは非常に過密で、それはチームにとってもフェアじゃないと思う。僕がチームのために割ける時間が足りなくなっていると思うし、とくに来年はそうなりそうだ」

 バトンは今後も単発でのレース出場は検討しており、「来年はいくつかレースに出場するつもりだが、フルシーズンではない」と述べている。

 これは、1998年にフォーミュラ・フォードでスタートし、その後20年近くF1に参戦し、2009年にはブラウンGPで世界選手権を制覇し、2018年にはスーパーGT・GT500クラスも制したこの英国人ドライバーにとって、フルタイムのレーシングキャリアの終焉を意味するものとなる。

「来年は楽しみだが、まずはここに素晴らしいレースが4戦残っている」と、第5戦を前にバトンは語った。

「マシンは明らかに好調なので、レースを楽しみたいと思う」

「このチームは素晴らしい。本当にクールだよ。ここ2年間、素晴らしいドライバーたちがそろっているし、このチャンピオンシップは非常に見応えがあり、非常に競争が激しく、複数クラスのレースは常に楽しい。ここで過ごした時間は本当に楽しかった」

「とにかく楽しんでくるよ。楽しむために4レースあるんだから、それが目標だ」

 この残る4レースには、9月に日本の富士スピードウェイで行われる第7戦も含まれている。

 JOTAとキャデラックがバトンの後任として誰を起用するかは現時点では不明だが、来年の同チームの2台体制のハイパーカーチームでは、このスロットが唯一の変更となる可能性が高いと見られている。

 インテルラゴスで優勝を果たした、同チームのもう1台のキャデラックVシリーズ.Rのラインアップは、アレックス・リン、ノーマン・ナト、ウィル・スティーブンスという3人だ。

[オートスポーツweb 2025年07月17日]

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