米金融大手5社、増収増益=トランプ関税で株取引好調―4〜6月期

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2025年07月17日 15:02  時事通信社

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時事通信社

 【ニューヨーク時事】米金融大手6社の2025年4〜6月期決算が16日、出そろった。ゴールドマン・サックスなど5社が前年同期比で増収増益。トランプ米政権の高関税政策で相場が大きく変動する中、収益拡大の好機と捉えた売買が活発化し、株式収入が軒並み伸びたことが追い風となった。

 株式収入が四半期として過去最高を更新したゴールドマンの純利益は22%増と急伸。企業のM&A(合併・買収)助言業務が好調だったこともプラスに働いた。モルガン・スタンレーも大幅な増収増益を確保した。

 日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収で助言業務を手掛けたシティグループは、M&Aのほか、株式や為替の取引が業績に寄与。バンク・オブ・アメリカは株式に加え、融資が伸長した。ウェルズ・ファーゴは株式が振るわなかったものの、与信コスト低下が純利益を押し上げた。

 最大手JPモルガン・チェースは6社で唯一の減収減益だった。前年同期の一時的な利益計上に対する反動が要因。ただ、株式や純金利収入は堅調さを保った。

 米金融界のご意見番として知られるJPモルガンのダイモン最高経営責任者(CEO)は、直近の米経済情勢は底堅かったと評価。一方、貿易政策に関する不確実性や財政赤字拡大に言及し、「重大なリスクが残ったままだ」と警戒した。 
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