体制固まるHonda HRC。高橋巧、優勝経験者のレクオーナに「見習うべきポイントがある」/鈴鹿8耐テスト

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2025年07月17日 17:20  AUTOSPORT web

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イケル・レクオーナ(Honda HRC)/2025鈴鹿8耐テスト
 鈴鹿8耐において直近3年連続で独走体制を築き、圧倒的な強さを誇っているHonda HRCは4連覇を目指して2025年も挑戦を続ける。今季は高橋巧を筆頭にヨハン・ザルコと第3ライダーにイケル・レクオーナを起用する。2度の事前テストも終えてついに本戦も迫りつつあるが、優勝経験もある強力な助っ人の起用に主砲の高橋はどのように感じているのだろうか。

 鈴鹿8耐の舞台となる鈴鹿サーキットでは6月に2週連続でテストが行われ、Honda HRCは6月11〜12日にMotoGPライダーのザルコを招集。その後、注目のラインアップが発表され高橋とザルコの起用は明らかとなったが、第3ライダーは未発表となっていた。そのなか、6月18〜19日に行われた2度目のテストではWorldSBKライダーのレクオーナが参加していた。

 レクオーナは2022年に同チームより鈴鹿8耐に参戦し、優勝経験もあるライダーで3年ぶりの参加となった。テストの時点では未確定だったようだが、初合流ながらもロングランおよび最後にはタイムアタックも遂行して2分05秒395という総合トップタイムをマーク。主砲の高橋はその活躍ぶりにご満悦な様子で「タイムはレクオーナの方が出ているので、僕は何も言えないですね」とも口にしていた。

 さらに「レクオーナは3年ぶりに鈴鹿に来ましたが、車両もその時からいろいろ変更されているので、感覚を思い出してもらいつつ今の車両に慣れてもらうことがメインで乗り込んでもらっていました。各々感じることは多分あると思いますし共通のコンプレインもあり、少しずつ良くはしていけたと思います。最終的にレクオーナもロングランも行って良いペースで走ってくれていて、仕上がりは別としても順調には進んでいると思っています」と続けた。

 2度目の参戦および初合流ながらも速さを見せていたが、レオクオーナは25歳と若手ライダーであるだけに期待がかかる存在だ。そんな彼から高橋は見習うポイントもあるという。

「彼は基本テンションが高いです。年も若いですし、初めて組んだ3年前と印象は変わっていませんが、若い分すごく頑張って乗ってタイムもしっかりと出してくれるので、見習うべきポイントもいっぱいあります。また久々に組むことができて楽しいですね」

 その彼の好走もあってか、テストを終えた数日後には正式にレクオーナの第3ライダーへの起用が発表されライダーラインアップが固まった。主砲の高橋に加え、勤勉な一面も持つMotoGPライダーのザルコ、そして若手ながらも少ない走行時間でしっかりと適応させて速さを見せるレクオーナと4連覇を目指すこととなる。

 Honda HRCは2度のテストでザルコ、レクオーナとそれぞれ一度のみの参加となってしまったが、高橋を筆頭にすでに速さを見せており、総合トップで終えるなど着実に準備を進めている様子。ただ、今季はEWCフル参戦組に加えて6年ぶりに復活するYAMAHA RACING TEAMなど強豪が多数参戦する。しかし、高橋はテストを終えた時点ではライバル勢のことはあまり意識していないという。

「鈴鹿8耐に余裕を持って挑んだことはありませんし、他のチームのことは気にしていません。相手として見てないというわけではなくて、自分たちにやるべきことがありすぎて周りを気にしている余裕がありません。ライバル勢が当然速いタイムを出してくるのもわかっていますし、そこで自分たちのマシンをどうすれば良くできて、さらに前進できるかということだけを考えています」

「レースウイークでは意識しなければならないかもしれませんが、今回のテストでは意識してもレースラップを走っている人もほぼいませんでしたし、何も見えないことが多過ぎるので、今回は自分たちの仕事に専念しました」

 3年連続優勝をしているだけに、他チームと比べて少しばかり余力があるのかとも思われがちだが、今季の鈴鹿8耐に向けてチーム一丸となり準備を進めている様子がうかがえた。それと同時にHonda HRCの主砲および鈴鹿8耐で最多となる6勝を挙げている高橋の冷静かつ威厳さも感じとれた。本戦まであと2週間ほどにまで迫ってきているが、最有力候補となるHonda HRC、そして強力なライダーたちはどのような戦いぶりを発揮するか注目だ。

[オートスポーツweb 2025年07月17日]

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