「接戦になることを願う」と初日2番手のエバンス。過去3勝ロバンペラは4番手発進/WRCエストニア

0

2025年07月18日 12:30  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2025年WRC第8戦エストニア
 WRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・エストニア』が7月17日、エストニアのタルトゥで開幕した。競技初日のデイ1はスーパーSSが1本行われ、トヨタ・ガズー・レーシング・ワールドラリーチーム(TGR-WRT)ではエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が2番手で陣営最上位につけた。

 全14戦で争われる今季2025年は、このエストニア・ラウンドから後半戦に入る。引き続きグラベル(未舗装路)イベントとなるが、ステージのキャラクターは前戦までのラフグラベルとは打って変わってハイスピードなスムースグラベルに。これは次戦のフィンランドも同様だ。

 WRCイベントとして2年ぶりの開催となる『ラリー・エストニア』の初日はまず、午前中にシェイクダウンが実施され、トヨタ勢はここでカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組と勝田貴元/アーロン・ジョンストン組がワン・ツーを記録し、チームメイトたちもそれぞれ5番手、7番手、8番手で本番前のチェック走行を終えている。

 競技はタルトゥ市庁舎前広場で行われたセレモニアルスタートの後、サービスパークに隣接する特設ステージにて現地20時過ぎから開始。1.76kmと短いグラベルステージではティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)がトップタイムを記録し、エバンスが0.5秒差の2番手となった。

 WRCエストニアで過去3勝を誇り今大会も優勝候補の筆頭であるロバンペラは、首位と1秒差の総合4番手。勝田は1.4秒差の総合6番手、今回がトヨタGRヤリス・ラリー1での初陣となるオリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組は1.8秒差の総合7番手、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組は2.5秒差の総合10番手で初日を終えている。

「私自身はこのラリーに出場したことはないが、ここ数戦よりもハイスピードな、エストニアの道を走れることを我々の全ドライバーが喜んでいると思う」と語るのは、チーム代表代行を務めるユハ・カンクネン。

 WRC4冠の元フライング・フィンは今戦の展望を次のように語った。「カッレ(・ロバンペラ)はここで3回優勝しており、このラリーのステージに自信を持っているが、オィット・タナック(ヒョンデi20 Nラリー1)にとってはホームラリーなので、手強いライバルになるだろう」

「エルフィン(・エバンス)は、ここ数戦で出走順が一番手だったにもかかわらず素晴らしい仕事をしてきた。このラリーのステージはよりクリーンかつハイスピードなので、これまでほど苦しむことなく戦うことができるだろう。(勝田)貴元とサミ(・パヤリ)もいい戦いができると思うし、それはオリバー(・ソルベルグ)も同様だが、彼にとってもっとも重要なことは、ラリーを最後まで走り切り経験を積むことだ」

 そんなラリー・エストニアは18日金曜のデイ2から森林地帯での本格的なグラベルラリーがスタートする。午前中はサービスパークの北側エリアで2本のステージを各2回走行。その後、サービスパークでのミッドデイサービスを経て、午後はサービスパークの南側で1本のステージをSS6/7として2回走った後、最後にエルヴァの市街地で全長1.72kmのスーパーSSが行われる予定だ。SS2〜8、計7本のステージ合計距離は120.64kmとなっている。


■TGR-WRTドライバーのデイ1後コメント


●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「エストニアは熱烈なラリーファンが多く、人々はこのスポーツに情熱を注いでいるので、スタートではつねに温かい歓迎を受ける。ここ数戦とはペースが大きく異なり、エストニアのステージはハイスピードで楽しめるものなので、この週末を心待ちにしていた」

「明日はステージの出走順が1番手ですが、競技が始まる前の準備段階で少し雨が降ったので、それほど不利にはならないだろう。明日朝の路面コンディション次第ではあるが、皆が同じようなコンディションで走行し、接戦になることを願っている」


●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「エストニアに戻ってくるのは、いつだって本当に嬉しい。WRCのカレンダーの中でもお気に入りのイベントだし、ファンも最高だ。ステージは非常にハイスピードで、つねにプッシュする必要があるが、思いどおりに走ることができた時は、良いタイムが出るものだ」

「このラリーのステージではいつも自分が思うように走ることができるし、シェイクダウンも最後に良いフィーリングが得られたから、準備は万端だと思っている」


●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「ハイスピードなグラベルステージと、素晴らしいファンの皆さんがいらっしゃるエストニアに、戻ることができて嬉しく思います。SS1ではまずまずのスタートを切ることができました。シェイクダウンではクルマのセッティングを確認し、興味深いことが見つかったので、戦うための準備は整っています」

「明日は大きなチャレンジの一日になるでしょう。適切なペースを見つけ、確実に走ることとハードにプッシュすることのバランスを保つことが重要です」


●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「エストニアのファンの皆さんの情熱をラリーのスタート時に感じるのは、いつだって素晴らしい。とても良いラリーだと思うし、これまで別のカテゴリーで感じてきたような良いフィーリングと自信を得るため、ただ楽しんで走ることだけを心がけていく」

「シェイクダウンでのフィーリングは良く、予想以上にグリップが良かったので、明日のコンディションがどうなるのかは分からないが、さらに改善するために調整を試みた」


●オリバー・ソルベルグ(#99 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「GRヤリス・ラリー1での初ラリーをスタートするのは素晴らしいことだ。スーパーSSでは、タイトなコーナーで1速と2速のどちらを使うべきか迷ったが、そのうち慣れるだろう。シェイクダウンのハイスピードな道でのフィーリングは信じられないほど良かった」

「フィンランドでのプレイベントテストは順調だったし、クルマが自分の思いどおりに動くような感覚を得られた。しかし、ここの道はよりテクニカルで、路面は軟らかくて変化が激しいので、適応できるようにトライしてみる。明日は非常に難しいステージが何本かあるが、楽しんで走りながらフィニッシュを目指すよ」

[オートスポーツweb 2025年07月18日]

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定