
日常の気になる疑問を解決!うなぎの刺身があまり売られていない理由は?知って楽しいおもしろ雑学を友達や家族にも教えてあげよう。
知って楽しい!おもしろ雑学
Q.うなぎの刺身があまり売られていない理由は?
A.うなぎの血液に毒が含まれているから。ただし、この毒は熱に弱く加熱すれば解毒できます。(管理栄養士 三城 円さん)
うなぎの蒲(かば)焼きやうなぎの丼など、スーパーや飲食店でよく売られている料理だが、うなぎの刺身を見かける機会はそう多くない。他の海鮮系は刺身にして食べることが多いのになぜなのか、管理栄養士の三城円さんに話を聞いた。
「うなぎの血液に“イクチオヘモトキシン”という毒が含まれているからです。この毒はうなぎを含むウナギ目の、アナゴやウツボにも含まれています。
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フグ毒とは異なり、即、命を落とすほどの猛毒ではないですが、体内に入った場合、下痢、嘔吐(おうと)、痙攣(けいれん)などを引き起こす可能性も」(三城さん、以下同)
ではなぜ、うなぎの蒲焼きは食べても身体に異常を来さないのか。
「この毒は、熱に弱い性質があるため、焼いて食べる蒲焼きなどは解毒された状態。そのため、安全に食べることができます。加熱目安は60度で5分。自分で釣った生のうなぎを食べる際には、中心部までしっかり加熱するように」
猛毒でもなく、加熱後の料理が出てくるお店も多く、危険性は低い。ただし、体内に入らなくても影響を及ぼすのが、この毒の怖いところ。
「手にうなぎの血が付着した状態で目をこすると、結膜炎や流涙症に発展する可能性があります。肌に触れるだけでも危険なので、血液に触れた場合は、早めの消毒を」
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一部の店舗や通販などでは、職人によって完全に血が抜かれたうなぎの刺身が取り扱われていることもある。もし食べる場合は、完全に血液が取り除かれているか確認してからにしよう。