巨人・泉口選手を懲罰交代した“阿部采配”の真相と「長野が監督やって」ファンに問われた指導者の資質

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2025年07月19日 08:00  週刊女性PRIME

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巨人・阿部慎之助監督

「阿部采配」

 セ・リーグ首位の阪神タイガースとは9ゲーム差の2位、読売ジャイアンツの指揮をとる阿部慎之助監督(46)の采配に疑問を持つ、うんざりするファンによって、ネット上で揶揄されている言葉だ。7月17日の東京ヤクルトスワローズ戦でも「阿部采配」が踊った。

 1対1で迎えた三回表の巨人の攻撃、ノーアウト一塁二塁のチャンスで打席に入ったのは、2年目にしてスタメンに名を連ねる泉口友汰選手(26)。開幕後は1番に入ることが多かったが、この日は5番ショートで出場していた。

 ベンチからのサインは「バント」。ところが初球、2球目をファウルした泉口に対して阿部監督はスリーバントを要求するも、これも失敗してアウト。ランナーを三塁に進める“仕事”ができず、ベンチに戻ることに。

 スリーバント失敗はプロ野球でも時おり見かける光景だが、阿部監督はそうは思わなかったのだろう。チャンスを活かしきれずに無得点で終えると“鬼の形相”のまま選手交代を告げ、三回裏からショートを守らせたのは門脇誠選手(24)。泉口に“懲罰交代”が課せられた格好だ。

 試合後、報道陣に対して「今日は戦力にならないなと思って代えた」と、泉口の途中交代の理由を明かした阿部監督。当の泉口も「今日は僕のせいで負けた」と、落ち込んだ様子で球場を後にしている。

「阿部采配」裏で評価を爆上げした選手

 そんなミスした選手はもとより、ベンチ内のムードや士気をも下げるように思える“懲罰交代”。また三回の序盤にもかかわらず、クリーンナップにスリーバントを指示したことに、ネット上の“野球評論家”たちから「阿部采配」との批判が起きているわけだ。

 巨人ファンにしてみれば、3対2で落としたことよりも何とも後味の悪い終わり方になってしまったヤクルト戦だが、その一方で株を爆上げした選手がいる。

 阿部監督から交代を告げられた後のベンチ内で、呆然とした表情で目に涙を溜めていた泉口に近寄ったのはベテラン・長野久義選手(40)。ガックリ落とした後輩の肩に手を回すと、何やら言葉をかけて慰めては頭をポンポンする様子が中継に映ると、

《泉口またこっから這い上がっておくれ 長野ありがとうだよまじで》
《長野本当に優しくていい先輩だなあ、懲罰交代の泉口慰めてきっちりフォローしている》
《長野は絶対いい指導者になりそう。 コーチ修行していつか監督やってくれ。 阿部はなぁ…。》

 SNS上では、泉口をフォローしてくれた長野への感謝、人間性を褒め称える声、さらには指導者の資質アリとの「監督待望論」まで飛び出した。令和の時代、求められるのは阿部監督ではなく、長野選手のような指導者ということかーー。

「たしかに学生野球を含めたアマチュアの現場では、選手を“怒らない指導”が増えている傾向にあります」とは、自身も学生の指導経験があるという野球ライター。

新庄監督も選手を容赦なくベンチに下げる

「ただプロはスポーツであり仕事、食べていくために野球をしています。チームが勝てば球場に足を運ぶお客さんが増え、選手も成績を残せば年俸が上がります。泉口選手のバント失敗はオフの査定に響くかもしれない。阿部さんも現役時代、嫌というほどプロ野球選手の現実を見ているだけに厳しく指導しているのでしょう」

 “懲罰交代”に限ってもプロでは珍しいことではなく、令和流の指導を実践するイメージがある、北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督(53)も就任以降、ミスを選手を幾度となく、容赦なくベンチに下げている。

苦笑いを浮かべて交代を継げる新庄監督と比べて、感情が顔に出やすい阿部さんだけに、余計に“懲罰”だけが際立ってしまうのかも(苦笑)。

 ただ擁護するようですが、坂本勇人選手(36)や二岡智宏ヘッドコーチ(49)のような、そうそう大金を稼げる強打の遊撃手は出てきません。実は、阿部さんが昨年の泉口選手の入団以降、門脇選手とともに徹底練習させてきたのがバント

 今シーズンは打撃で結果を残している泉口選手ですが、調子に波があるのも事実で、たとえ打てずとも守備力とチームバッティングで生き残れる、稼げる選手になってほしいんですよ。今も泉口選手は試合前のバント練習を欠かしません。にもかかわらず、あの場面でバントを決められなかった本人が一番、交代を告げた阿部さんの真意を理解していると思います」(前出・野球ライター)

「阿部采配」には、阿部監督なりの真意があるようだ。

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