ブルペンで投球練習するロッテ・高野脩汰[撮影=岩下雄太] ロッテの高野脩汰は18日のオリックス戦、リリーフ登板し1回を無失点に抑えた。
3−3の7回に登板した高野は、先頭の廣岡大志にセンター前に運ばれたが、宗佑磨を1ボール2ストライクから126キロのスライダーで空振り三振、太田椋を1ボール2ストライクから131キロのフォークで空振り三振に仕留めると、杉本裕太郎を遊ゴロに打ち取った。
高野は7月11日の西武戦以来1週間ぶりのマウンドとなったが、18日の試合前練習後に登板間隔が空くことの難しさについて訊くと、「前も中14日空いたこともありますし、毎日試合に入る準備でやっているので、登板間隔が空いていることは何も悪い気はしていないです」と言葉通り、同日のオリックス戦では危なげない投球を見せた。
登板がなかなか訪れない期間も、「毎日バッターに向けての調整というか、キャッチボールを意識持ってやっているので、空いたからといって、変に悪い感じが出たりとかはないですね」と、いつ登板機会が訪れてもいいように準備している。
◆ フォークを武器に打者を圧倒
「こうやって長い間一軍に帯同することが目標なので、今こうやって一軍で続けて投げさせていただいていることは嬉しいです」。
今季ここまで14試合・28回2/3を投げ、3勝0敗3ホールド、奪三振はイニング数を上回る36、防御率1.88の好成績を残す。
特にフォークボールが冴え渡り、三振の山を築いている。「ずっと変わらずやっているつもりですし、投げどころがいいというか、投げる精度とかも上がってはいるんですけど、調子自体大きく変えたわけではないので、今のところは通用していて嬉しいかなと思います」。
ここに投げれば空振りが取れるというコツだったりを掴んだりしたのだろうかーー。
「高さを間違えないように意識はずっとしていて、それがある程度落ち着いてプレーできるようになったのが大きいかなと思います」。
去年もフォークを投げていたが、今季は安定した投球を披露している。去年との違いは高野本人はどこに感じているのだろうかーー。
「自信も投げさせていただいてついているのもありますし、今まで以上に投げさせてもらっていて、落ち着いてきた部分も少しはあるので、それも影響しているのかなと思います」。
高野といえば、プロ入りした際は自信がある変化球にスライダーを挙げていたが、フォークの優先順位が高くなったきっかけはあるのだろうかーー。
「左投げでフォークを投げるピッチャーがいないので、相手バッターの苦手を作るところでもありますし、そういう面でフォークを優先することが多いかなと思います」。
フォークを優先しているが、スライダーについても「フォークよりは劣るんですけど、スライダーも投げていますし、武器であることは間違いないです」と自信を見せる。
「どんな場面でもビハインドでも同点でも勝ちでも任されたところで、ゼロで帰って来れるように頑張ります」。開幕からロングリリーフを中心に様々な局面で投げる高野の存在感は間違いなく高くなっている。
取材・文=岩下雄太