カッレ・ロバンペラ、ヤリ-マティ・ラトバラに次ぐ史上3番目の若さで優勝したオリバー・ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2025年WRC第8戦エストニア 7月20日(日)、バルト三国のひとつであるエストニアにて、2025年WRC世界ラリー選手権の第8戦『ラリー・エストニア』の競技最終日デイ4はSS18からSS20が行われ、トヨタ・ガズー・レーシングWRT(TGR-WRT)のオリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合優勝を果たした。TGR-WRTのレギュラーである日本人ラリードライバー、勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、メカニカルトラブルにより最終ステージを直前にリタイアとなっている。
そんな競技最終日を戦い抜いた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●マルティン・セスクス(#22 フォード・プーマ・ラリー1)/総合9位
「本当に素晴らしいイベントだった。僕たちにとって、それが今週末の最大の収穫だったと思う」
「僕たちのスポーツにとって、印象的な週末になった。ファンたちは素晴らしく、各地でラトビア国旗がたくさん掲げられ、本当に感動的だった。これは僕たちにとって一番重要なことだ。これからはフィンランドに集中していく」
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)/総合10位
「素晴らしい週末だった。ラリー1のマシンでこれらの道路を体験できたのは本当にクールだった。こうした道路でできることや、どれだけ速く進入できるかということに、かなり驚かされた!」
「すぐにペースを出せるように気持ちを切り替えなければならないが、フィンランドに向けてそうしたことを積み重ねていけると思う。フィンランドに行ってWRCのトップレベルで競争するのは、まさに子ども時代の夢なんだ。だから楽しんで、あそこではペースを上げていこう」
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/総合11位
「ラリー・エストニアを終えてみると、望んでいた結果ではないことは確かだが、これは金曜日のパンクと数カ所でオーバーシュートしたせいだ。でも、“掃除役”をしていたことを考えると、かなり良い結果を出せたと言えるだろう」
「僕たちは、あまりセットアップを変えるのではなく、フィンランドに行く前にドライブして経験と走行距離を積もうとしていたんだ。信じられないほどハイスピードの道路にはたくさんのファンが来てくれて、全体的にこの一週間は本当に楽しかった」
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●オィット・タナック(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合2位
「今週末は最高の結果を得られたと思う。土曜日午前のミスの有無にかかわらず、オリバー(・ソルベルグ)を倒すのはやはり難しかった。難しい週末になることは予想していたし、エストニアの道路を最大限に活用するのが難しいことはわかっていた」
「あの道路は超高速だし、大きなジャンプもあるので、バランス感覚と完璧なリズムが求められる。僕たちはここでフィンランドに持ちこめる多くのことを学んだ。チャンピオンシップで首位にいる状態であそこへ行けるのはうれしい。“掃除役”を務めることがどのような感じか見ていこう」
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合3位
「全体的に今週末の展開にはとても満足している。金曜日から走行中は快適に感じていたが、改善できる部分もいくつか見つけ、それに取り組むことができた。チャンピオンシップの首位に少し近づいたが、オィット(・タナック)とカッレ(・ロバンペラ)と比べると、2、3ポイントを失ってしまった。完璧な週末ではなかったが、それでも表彰台に戻ることができてうれしい。フィンランドが間近に迫っているので、改善が必要な分野に取り組み、どこまでできるか見ていくよ」
●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合5位
「金曜日午前の最初のステージは難しかったが、その後ふたたびペースを取り戻し、土曜日は初めから終わりまでペースを維持できた。だからそこから得られるポジティブな点が沢山ある。今朝の最初のステージで残念ながらマシンのフロント部分を損傷してしまい、そのせいでその日の残りの時間はずっとバランスを崩してしまっていた。日曜日のポイントを争うのは難しかったが、オィット(・タナック)のチャンピオンシップのために、チームとしての戦いをするべく、エバンスよりもかなり前に出た」
■トヨタ・ガズー・レーシングWRT
●オリバー・ソルベルグ(#99 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合1位
「最高に素晴らしい週末だった。何年も夢見てきたことだし、この瞬間のために努力を続けてきたので、圧倒的な喜びを感じている」
「トヨタがこの機会を与えてくれたこと、この素晴らしいクルマで自分の力を証明し、楽しむチャンスを与えてくれたことに心から感謝したい。また、乗りやすいクルマに仕上げてくれた、テストチームのスタッフにもありがとうと言いたい」
「子供のころからのヒーローであり、父とともに憧れの対象だったユハ(・カンクネンン)と一緒に表彰台に立ち、勝利を祝うことができるとは思わなかった。この週末、自分を冷静に保ち、適切な指示を与えてくれたユハのサポートに感謝している。人生最良の時間を過ごすことができた。ありがとう!」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合4位
「この週末は限界までプッシュし続け、できる限りのことをすべて試した。そして、少なくともパワーステージではフルポイントを獲得することができた。それでも、グラベルラリーで今年のパッケージのペースが不足していることは明白だ」
「言い訳はしない。チームと協力して改善作業を続け、プッシュし続け、毎年楽しみにしているラリー・フィンランドに向けてさらなる改善策を見つけたいと思う」
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合6位
「厳しい週末だった。もちろん金曜日の出走順は多少不利に働いたが、僕たちが望んでいたようなスピードを発揮することもできなかったと思う。今日はベストを尽くし、エキストラポイントを少し獲得することはできたが、満足のいく週末にはならなかった」
「いつものように次のラリー・フィンランドラリーを楽しみにしている。チームと協力して、さらなるスピードアップを図りたい」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/リタイア
「前日からクルマの調整を続けてきましたが、残念ながら今日はさらに状況が悪くなってしまい、パワーステージを前にリタイアする決断を下しました。パフォーマンス面での差はそれほど大きくありませんでしたが、このような非常にハイスピードなイベントで上位に挑むことはできないような状態でした」
「ラリー・フィンランドに向けて、さらにステップを上げられるようにすることは、自分自身とチームにとって重要なことです」
■トヨタ・ガズー・レーシングWRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合7位
「難しいラリーだった。金曜日最初の森林ステージでのトラブルにより、良いリザルトを手にするチャンスを失ったが、チームは問題を解決してくれたし、その後は楽しむことができ、何度か良いタイムを出すこともできた」
「最後の2日間は不利な出走順だったので、学習し経験を積み重ねることに集中して取り組んだが、それが依然、今年のメインターゲットだ。フィーリングは非常に良かったので、今年もラリー・フィンランドをとても楽しみにしている」
[オートスポーツweb 2025年07月21日]