今シーズン2勝目を挙げたパト・オワード(アロウ・マクラーレン) 7月20日、カナダのトロント市街地でNTTインディカー・シリーズ第13戦の決勝レースが行われ、パト・オワード(アロウ・マクラーレン)が今季2勝目を挙げた。
残り5戦となった2025年のインディカー。第13戦の舞台は、カナダ・オンタリオ州のトロント市街地で行われるストリートレースだ。
予選ではコルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル)がポールポジションを獲得。2番手にポイントリーダーのアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)、マーカス・アームストロング(メイヤー・シャンク・レーシング)が3番手に続いた。
ハータはホールショットを決め、アームストロングが2番手に浮上する。パロウは、カイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル)にも交わされ4番手に落ちてしまう。
2周目を終えるとオワードをはじめ複数のドライバーがピットイン。このタイミングでレッドタイヤからブラックタイヤへと変更する。
3周目、スコット・マクラフラン(チーム・ペンスキー)が単独クラッシュでイエローコーションとなる。上位陣はピット作業を行うもパロウはステイアウトを選択する。
レースは8周目に再開。パロウは2番手との差を広げトップを快走する。
15周目、コナー・デイリーがウィル・パワー(チーム・ペンスキー)と接触しスピン。2度目のイエローコーションとなるも、17周目にはリスタートし、パロウがレースをリードしていく。
30周目、アレクサンダー・ロッシ(エド・カーペンター・レーシング)がクラッシュを喫しイエローコーションに。ピットレーンがオープンになると、パロウとスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)はステイアウトを選択。
パロウ、ディクソン、リナス・ヴィーケイ(デイル・コイン・レーシング)、シンプソン、デイリーの順で36周目にレースは再開を迎える。しかし、リスタート後のターン1多重クラッシュが起き、再びイエローコーションに。
このコーション中にパロウとディクソンはピットインを強いられ、後方へと下がってしまう。
42周目にレースは再開し、オワードがパワーを交わして4番手に浮上。さらに44周目にはデイリーを、翌周にはシンプソンをオーバーテイクし2番手へ。
57周を走行しトップのヴィーケイが先にピットイン。オワードは翌周にピットへと向かい、ヴィーケイの前でコースに復帰すると62周目にトップに浮上する。
トップに立ったオワードはヴィーケイとの差をキープしてトップを快走。残り3周となった88周目にデイビッド・マルーカス(デイル・コイン)とフェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング)がクラッシュを喫し、再びイエローコーションに。
イエローコーションのままチェッカーとなり、オワードが今シーズン2勝目、通算9勝目を挙げた。2位にヴィーケイ、3位にキーファー・シンプソン(チップ・ガナッシ)が入り初表彰台を獲得した。
トロント市街地では初勝利となったオワード。
「まさか、勝利を挙げられるとは思ってもみなかったよ。週末を通して、プライマリータイヤのフィーリングは良かったんだ。ただ予選ではレッドタイヤを機能させるのに苦労した。でも僕には素晴らしいマシンがあり、クルーはストラテジーを完璧にこなしてくれたよ」
「僕達にとってトロントは最もチャレンジングなコースのひとつだったので、これほどいい結果が出るとは思っていなかった。。いい日になったね」と喜びを語った。
序盤をリードしながら、今回はコーションのタイミングは仇となったパロウは、12位でフィニッシュ。
「戦略は自分で選んだんた。今日はそれが失敗してしまった。ストラテジーを進めていって、勝利への最大のチャンスになると思った。トラフィックに巻き込まれないように前方にいたかったんだよ。今日は僕達の日ではなかったね」とレースを振り勝った。
129ポイント差あったポイントリーダーのパロウとの差は30ポイント縮まり、99ポイント差で残り4レースを戦う。
[オートスポーツweb 2025年07月21日]