街頭演説する主要野党党首。写真左から立憲民主党の野田佳彦代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、日本維新の会の吉村洋文代表、共産党の田村智子委員長、れいわ新選組の山本太郎代表 20日投開票の参院選の焦点だった全国32の「1人区」で、野党は17勝15敗と2007年以来18年ぶりに与党に勝ち越した。ただ、野党候補の一本化が仮に全1人区で成立していれば、白星を20勝まで上積みできていた可能性がある。
改選前勢力で所属国会議員が10人以上いた立憲民主党、国民民主党、日本維新の会、共産党、れいわ新選組の候補者が競合しなかった1人区は半数の16選挙区。2016年と19年の参院選に比べて野党共闘は進まなかったが、参政党が全1人区に候補者を擁立して保守層を切り崩したこともあり、野党に追い風になったとの見方が出ている。
一方、全1人区で5党の候補者を一本化できていたと仮定すると、栃木、滋賀、奈良で自民を逆転できる計算だった。実際には、栃木で立民と共産、滋賀で国民民主、維新、共産、奈良で立民、国民民主、維新、共産が激突し、自民に「漁夫の利」を許す形となった。
参政党は全1人区で4位以内に食い込み、一定の存在感を示した。