ニッポンの社長が、21日に日本テレビ・読売テレビ系で決勝戦が生放送された漫才&コントの両方で競う新お笑い賞レース「アサヒビール スマドリ ダブルインパクト 漫才&コント二刀流NO・1決定戦2025」初代王者に輝いた。2875組の頂点で、優勝賞金1000万円などを手にした。
優勝が決まると辻皓平(38)とケツ(35)は「よっしゃー!」と叫んでガッツポーズして抱き合った。すぐに2人で膝をついた。辻は「マジでうそみたい」と歓喜。20日未明のラジオ番組で結婚を発表したばかりだったケツは「いい報告ができそうです」と喜んだ。
1巡目は5番手でコントを披露し、トップの475点をたたき出して折り返し。漫才で臨んだ2巡目はトリをつとめ、473点以上で優勝が決まる中、ドライブスルーやカラオケボックスの店員などを取り上げたネタで474点をマークし、合計949点で頂点をつかんだ。
辻は「面白い人ばかり残っているので勇気あるネタをしないといけない。もう1回やったら最下位だったかもしれないです。一番自分たちらしいネタができた」と振り返り、ケツも「審査員さんも尊敬している人ばかり。いいところを見せたいし、好きなネタを持ってきたというところです」と話した。
ネタはどちらもケツをイジって笑いをとるパターンが多かった。辻は「彼はイジられてもあまり同情されないというか、お客さんが引いたことがない。これは才能だと思いますし、今日はそれが生かせたなと思います」と分析した。
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決勝戦は漫才4分、コント4分両方のネタを行い、合計得点で競った。1巡目でどちらを披露するかは各コンビごとに決定でき、点数の低い順に2巡目のネタ披露へと移る。1巡目の順番はプロ野球のドラフト会議のように「ネタ順ドラフト抽選会」で決定。トップバッターを、かもめんたるが務め、続いてスタミナパン、コットン、セルライトスパ、ニッポンの社長、ロングコードダディ、ななまがりの順で登場した。
辻は二刀流大会の大変さについて「着替えもあるし、緊張する暇がない。ウケてもスベっても次があるというのが逆に冷静になれるのかな。吉本で1日2本とか多いときで10本とかもやっていたので、そういう経験が生きたのかなと思います。今日は2本目の直前にロングコートダディがいい点数をとっていて、これで負けたらしゃーないという気持ちで。普段の寄席みたいな気持ちでできたのは良かった」と語った。
最初にコントを選んだのは先に高得点をとっておいたほうが2本目が有利になると読んでの判断で、加えて進出者の顔ぶれから「コント師が多いので、みんな先にやるんじゃないかなと思った」(辻)と予想した結果だったという。賞金の使い道について、辻は「小さいリクガメを飼っていて、大きいやつを飼いたいですね。ペットを増やしたい」と笑顔。
新婚のケツは「子どもができたら引っ越しとか。落ち着いたら新婚旅行にも行きたいなと思っていたので、そこのグレードが上がるかもしれないです」と話した。
決勝戦は21日午後7時から3時間生放送された。MCを、かまいたちと橋本環奈、審査員は千原ジュニア、中川家の剛、フットボールアワー後藤輝基、ナイツ塙宣之、アンガールズ田中卓志の5人が務めた。加えて応援サポーターをモグライダーと元日向坂46の佐々木久美、サポートアナウンサーを黒田みゆアナが務めた。【松尾幸之介】
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◆ニッポンの社長 辻皓平(つじ・こうへい)1986年(昭61)11月15日生まれ、京都府出身。ケツ 1990年(平2)6月11日生まれ、奈良県出身。13年結成。吉本興業所属。20年「第9回ytv漫才新人賞決定戦」準優勝。21年「第51回NHK上方漫才コンテスト」準優勝。21年「NHK新人お笑い大賞」優勝。22年「第57回上方漫才大賞」新人賞。24年まで「キングオブコント」で5年連続決勝進出。
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