漫才&コント“二刀流”『ダブルインパクト』審査員5人 漫才とコント“二刀流”の頂点を決める『アサヒビール スマドリ ダブルインパクト〜漫才&コント二刀流No.1決定戦〜』(21日 後7:00)が、日本テレビ・読売テレビ系全国ネットで生放送。ニッポンの社長が、初代王者に輝いた。合計947点を獲得したロングコートダディと2点差の949点で、見事に2875組の頂点と、優勝賞金1000万円を手にした。ファイナリストたちの戦いぶりはもちろん、審査員たちの顔ぶれにも注目が集まった今回。それぞれの採点・コメントから、魅力をひもといていきたい。
【一覧】『アサヒビール スマドリ ダブルインパクト 漫才&コント二刀流No.1決定戦』ファイナリスト 初回大会のエントリー総数は2875組。決勝戦には、ロングコートダディ、スタミナパン、セルライトスパ、ななまがり、ニッポンの社長、かもめんたる、コットンらファイナリスト7組が出場。漫才とコント1ネタずつ計2ネタを披露し、ニッポンの社長がロングコートダディと2点差の激戦を制した。
MCは、かまいたちと橋本環奈が担当。審査員は、千原ジュニア(千原兄弟)、中川家・剛、後藤輝基(フットボールアワー)、塙宣之(ナイツ)、田中卓志(アンガールズ)の5人が務める。漫才やコントに精通したトップクラスの実力者が、第1回大会の審査員として集結。一般投票などは行わず、芸人審査員のみで厳正なる審査を行った。
初回大会ゆえ、審査員にとっても緊張感のある現場かと思いきや、ジュニアが冒頭から「本当に、こんな大役を受けるはずはなかったんですが、総合演出の方に、非常に熱のこもった手紙をいただきまして。バラエティー出るのに手紙もらったの初めてです」と笑わせるなど、和やかな雰囲気に。「コントという作品性と、漫才という人間性、それぞれに技術が入って…というか。どっちか人間を出してから作品を見せるのか、作品でさらに人間に興味を持ってもらうのか、その順番が非常に楽しみです」と自身の審査基準も表明するなど、真摯さを感じさせた。
後藤は「(自身も)剛さんもジュニアさんも初めてでソワソワしているところあるんですけど、経験者の田中さん、どっしりしていまして。きょう初めてです、男前に見えました(笑)。やっぱり、どっしりされています」とニヤリ。そんな田中は「僕には、手紙がなかったですよね(笑)」とジュニアのコメントを引用しつつ「コントと漫才、両方審査する審査員も大変ですけど、THE Wはそこにピン芸も入ってくるので、きょうはちょっとやりやすく感じているのが異常なんですかね?」と余裕を垣間見せた。
塙も「今年、右側転んじゃって顔面骨折したんですよ。だから、きょうはこっち(左側)を骨折してダブルインパクトにしようかな」と飄々としたボケで沸かせると、剛は「スタジオが華やかでいいですよね。『M-1』の1回目、真っ暗でしたから(笑)。きょうはいい環境ですよ」と『M-1』“初代王者”ならではの視点でコメントするなど、審査前から盛り上がりを見せた。
肝心の審査に目を移すと、塙が1stインパクトで最高点と最低点で9点差をつけたが、残りの4人は5〜7点差という範囲で採点。審査員の中で最も評価が分かれたのが、トップバッターのかもめんたるで、中川家剛が95点をつけた一方で、塙は87点。中川家剛は「セット無しで、ここまでコントを展開できるのはすごい」と評価したが、塙は「やっぱり、もうちょっとウケてもよかったのかなと。トップバッターのネタで、なかなか変わり種のネタだったので」と評するなど、それぞれの観点からの審査理由がしっかりと語られていた。
1stインパクトでは、ジュニアと塙がロングコートダディ、後藤と中川家剛がニッポンの社長にそれぞれ最高点をつけ、田中はスタミナパンとセルライトスパに最高点をつける結果に。ロングコートダディについて、ジュニアは「めちゃくちゃおもしろかったです。堂前の一発目の抑え方。いきたくなるところを、あえてギリ抑えとくあの感じが大人で、いいですね」、塙も「落語にしてもおもしろそうだし、固有名詞の出し方もいいし、笑いの取り方が理想の取り方っていう感じがしました」と賛辞を送った。
一方、ニッポンの社長について、後藤は「バカバカしいことを繰り返していくみたいな。でも、なんか見ていたら深みとか哀愁もあったり。っていうところで。たまにハマらんときがあるのも見たことあるんですけど、きょうはバッチリハマって」と愛あるコメント。中川家剛は「最初どんなシリアスなコントが始まるのかなと思ったら、繰り返し同じことで。途中なんか笑わんといたろうって思ったけど、無理でした(笑)。これぞ王道のコント」と絶賛した。
2位のセルライトスパ、ロングコートダディと5点差をつけて首位に立ったニッポンの社長だったが、2ndインパクトでロングコートダディが大会最高得点の477点を叩き出し、最後まで優勝の行方がわからない展開に。結果的に2点差で競り勝ったが、改めて1stインパクトと2ndインパクトの採点を比べてみると、上げ幅などを考慮すると、塙がニッポンの社長を1点プラスし、ロングコートダディを1点マイナスにした、“塙の1点”が勝敗を分ける結果となった。
■審査員の得点表
田中卓志
【1stインパクト】最高:95点、最低:90点(5点差)
かもめんたる:90点、スタミナパン:95点、コットン:94点、セルライトスパ:95点、ニッポンの社長:94点、ロングコートダディ:92点、ななまがり:91点
【2ndインパクト】最高:96点、最低:91点(5点差)
かもめんたる:94点、スタミナパン:91点、コットン:92点、セルライトスパ:93点、ニッポンの社長:96点、ロングコートダディ:95点、ななまがり:96点
塙宣之
【1stインパクト】最高:96点、最低:87点(9点差)
かもめんたる:87点、スタミナパン:89点、コットン:93点、セルライトスパ:93点、ニッポンの社長:94点、ロングコートダディ:96点、ななまがり:91点
【2ndインパクト】最高:95点、最低:90点(5点差)
かもめんたる:90点、スタミナパン:90点、コットン:92点、セルライトスパ:93点、ニッポンの社長:95点、ロングコートダディ:95点、ななまがり:91点
後藤輝基
【1stインパクト】最高:95点、最低:91点(4点差)
かもめんたる:93点、スタミナパン:91点、コットン:94点、セルライトスパ:94点、ニッポンの社長:95点、ロングコートダディ:93点、ななまがり:92点
【2ndインパクト】最高:96点、最低:90点(6点差)
かもめんたる:90点、スタミナパン:91点、コットン:90点、セルライトスパ:93点、ニッポンの社長:94点、ロングコートダディ:96点、ななまがり:92点
中川家剛
【1stインパクト】最高:96点、最低:90点(6点差)
かもめんたる:95点、スタミナパン:90点、コットン:95点、セルライトスパ:95点、ニッポンの社長:96点、ロングコートダディ:92点、ななまがり:90点
【2ndインパクト】最高:95点、最低:90点(5点差)
かもめんたる:91点、スタミナパン:90点、コットン:93点、セルライトスパ:92点、ニッポンの社長:94点、ロングコートダディ:95点、ななまがり:92点
千原ジュニア
【1stインパクト】最高:97点、最低:90点(7点差)
かもめんたる:92点、スタミナパン:91点、コットン:90点、セルライトスパ:93点、ニッポンの社長:96点、ロングコートダディ:97点、ななまがり:90点
【2ndインパクト】最高:96点、最低:90点(6点差)
かもめんたる:95点、スタミナパン:92点、コットン:93点、セルライトスパ:92点、ニッポンの社長:95点、ロングコートダディ:96点、ななまがり:90点