荒川良々&丸山隆平&上白石萌歌「若い人たちに見てもらいたい」 赤堀雅秋プロデュース舞台「震度3」【インタビュー】

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2025年07月24日 18:10  エンタメOVO

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(左から)赤堀雅秋、荒川良々、丸山隆平【ヘアメイク/中嶋竜司(HAPP'S)、スタイリスト/伊藤省吾(sitor)】、上白石萌歌【ヘアメイク/坂本怜加(Allure)スタイリスト/道端亜未】(C)エンタメOVO

 荒川良々が主演し、丸山隆平と上白石萌歌が共演する赤堀雅秋プロデュース舞台「震度3」が8月21日から上演される。本作は、ありふれた日常に写し出される人間の卑俗さと暴発を生々しく独特のユーモアを交えて描く作風の赤堀雅秋氏による最新作。ニュースで報道されるような大地震「震度5強」でも「最大震度7」でもなく、屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる「震度3」をテーマに描く“日常のさまつな物語”。




−まずは赤堀さんに伺いますが、舞台「震度3」はどのような作品になりそうですか。

赤堀 僕が書く台本は基本的に日常のさまつなことを扱っているんです。その断片をどういう視点で、どう切り取るかなので、今回も登場人物たちがああだこうだと言ったり、泣いたり笑ったり怒ったりしていると思います。「震度3」というのは何かが起こるような予兆でもあるし、すでに起こっているのに思考停止して誰も気付いていないのか、気付いていない振りをしているのか。「震度5強」でも「震度7」でもなく「震度3」というあんばいが1番自分の中ではしっくりくる感じです。今の世の中を自分の中で感じながら、それを表現できればと思っています。

キャストのお三方は本作への意気込みや、稽古を控えた今の心境はいかがですか。

上白石 私は赤堀さんの作品に出演するのが初めてなので、赤堀さんの作品に出演されていたいろんな方に「赤堀さんの稽古って、どんな感じですか?」と聞いて回っています(笑)。昨年の舞台「台風23号」でご一緒されていた間宮祥太朗さんや向井理さんにもお聞きして、今から何か備えられることはないかと考えています。先日、キービジュアルを撮影したときに、みんなで走って撮影をしたのですが、赤堀さんが私に「なるべくブサイクに撮りたいんです」とおっしゃっていたので、一生懸命、奇声を上げて走ったりしました(笑)。

丸山 僕は普段アイドルをやったり、いろんなジャンルでお仕事をやらせてもらっているので、変な癖が付いているんです。座組によって求められることが違うので、僕の中では赤堀さんの舞台をやらさせていただくときは、その癖が抜けて普遍的な状態になっていく感覚があります。自分に付いた癖みたいなものを滝行のように流してもらうような気持ちで、稽古を楽しみにしています。

荒川 僕は何もないです。きっと稽古場に行くと赤堀さんが修正してくれるので、本当に裸で行って一生懸命やるしかないなと思っています。

−キャストの皆さんが考える赤堀作品の魅力を教えてください。

上白石 赤堀さんの作品は演劇として開かれているというよりも、自分でのぞき穴を作って、そこから人々の息づかいをのぞいているような気持ちになります。登場人物がみんな生きる上で不器用で、そういう人たちにいとおしさを感じたり、救いをもらって帰れるような、すごく人間くさい、泥くさい人たちを感じられる舞台だと思います。行き交う言葉は軽快なのですが、その中に人が生きることや死んでいくことなど、そういう重みを感じる会話劇だなと感じています。

丸山 物語がキッチンやスナックだったり、身近な生活のセットの中で進んでいくのですが、匂いがしてくるような感覚に陥るときがあって。それはきっとせりふやお芝居されている方の居住まいだったり、赤堀さんの演出の中で生まれてくるものなのかなと思います。自分も赤堀さんの作品に一度参加させていただいて、役者として中にいても、その隠し味が分からなくて。そんなところも含めて、見る側としても、とても楽しみにさせてもらってます。

荒川 舞台に立っている人がそこら辺にいそうな感じがしますよね。演出や台本にもよりますが、作っていないというか、舞台舞台していない、その場で生きてるような人たちがたくさん出てくるなと思います。

−最後に舞台を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

丸山 僕はアイドルもやらせていただいているので、ファンの方々がこの作品をきっかけに演劇を好きになってくださればいいなと思いますし、足を運んでいただければ今まで経験したことがないことが体感できると思うので、ぜひ一緒に劇場で楽しみたいです。

上白石 赤堀さんの題材は私たちが生きている現実や日々の延長線上にあるお話で、行き交う言葉も身近なものが多くて見やすい世界観になっているので、演劇は敷居が高いと思っている方にも、ぜひ足を運んでいただきたいです。私は初めて赤堀さんの作品に参加させていただく上で、自分が自分自身に貼っているレッテルや大事にしているものを壊して、新たな自分を発見できたらいいなと思っています。きっとすごくもがいていると思うので、もがいてる私をぜひ目撃してほしいです。

荒川 若い人たちに見てもらいたいです。今回上演する本多劇場も梅田芸術劇場シアター・ドラマシティもJ:COM北九州芸術劇場も、一番後ろでも表情が見えるいい劇場ですよ。

赤堀 20代くらいの若い人に見てもらって、人生はこういう一面があるんだなとか、登場人物たちの生きざまを見て、あいつらよりはマシかもなとか、何かを感じてほしいです。こういう舞台もあるんだなという新鮮さを感じていただけるとうれしいです。

 舞台の【東京公演】は8月21日〜9月7日 本多劇場、【大阪公演】は9月10日〜16日 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、【福岡公演】は9月19日〜21日 J:COM北九州芸術劇場で上演。

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