限定公開( 1 )
7月18日から公開が始まった『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』。同作の原作漫画の公式Xによると、月曜・祝日を含む公開4日間では観客動員516万4348人、興行収入73億1584万6800円という驚異的なロケットスタートを記録。
’20年10月に公開され、日本歴代興行収入第1位となる404.3億円を記録した前作『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』のオープニング成績を上回る数字で、国内最高を更新した。
公開初日には、一部劇場で深夜0時に“世界最速上映”が行われ、完売する劇場が続出。さらに、都内屈指の大規模シネコンと名高い「TOHOシネマズ新宿」は初日の朝から夜までの間に40回上映するという異例のスケジュールを組んだが、それでも売り切れ回が続出した。
売り切れたのはチケットだけではない。豊富な種類のグッズが展開されているが、SNS上では《グッズもほぼ売り切れ状態》《欲しいの売り切れでした》と、目当てのグッズの完売報告を訴える声が相次いでいる。
人気作のグッズ完売はよくあることだが、空前絶後のロケットスタートによって、“まさかのモノ”まで売り切れているようだ。X上ではこんな報告が――。
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《TOHOシネマズ、ドリンクほぼ売り切れてる こんなことあるんやww》
《名古屋のイオンシネマで鬼滅の影響でポップコーンとドリンクの氷の生産が追い付かず販売中止…… こんなことあるんだ……ヤバ……》
なんと、売店で販売されているポップコーンはおろかドリンクまで底をついた劇場があるというのだ。
これらの投稿には《連日、鬼滅の刃/大ヒットにより、製氷機の限界を超えて製氷が追いついておりません。その為、本日ドリンク氷提供を中止しております》や《ポップコーンの製造が追いつかず、このままでは在庫確保が困難と判断し、販売を一時中止させていただいております》と書かれた劇場からのアナウンスを示す写真も添えられていた。
ある映画関係者は言う。
「私は公開初日の深夜上映回に行ったのですが、飲み物を買おうと上映時間の40分ほど前に劇場に到着したところ、深夜にもかかわらず待機列が8列くらい折り返すほどの盛況ぶりで結局30分ほど並んで、ギリギリ間に合いました。
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これは深夜だったからまだいいほうで、三連休の日中は並んでから購入できるまでに1時間ほど待つことはザラで、本編開始に間に合わなかった人も多かったようです。ここまで売店が混雑しているのは見たことがないです。劇場側も当然ヒットは見越して準備はしていたと思いますが、想定を大幅に上回る異次元の興行収入によって、こうした事態が起きているのだと思います」
実際に、「名古屋茶屋」の店舗でドリンク用の氷の提供中止を発表したイオンシネマの担当者に話を聞くと、“鬼滅効果”による売店の反響が「想定を上回った」という。
「氷の製氷が追いつかなかったということが名古屋茶屋という劇場で実際に起きたことでしたり、ホットコーナーが一時的に間に合わなくて販売ができなくなった劇場というのも実際ございました。こちらも最大限の準備はなるべくしてはいたのですけれども、“想定していたものの……”というところはございました」
グッズやドリンクの行列状況については、
「弊社の劇場は全国で97ございまして劇場によっても違いましたので、一律にどれぐらいというのはお答えできないんですけれども、こちらとしてはお時間に余裕を持ってご来館くださいということまでしかお伝えすることはできないです。
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今週は『鬼滅の刃』に注力する編成になっていましたが、また今週、来週以降もほかの新作映画も始まってまいります。そのお客様とバッティングすることもございますので、なるべく早めに来ていただけると、お時間に余裕を持ってご利用いただけるかなと思います」
製氷が追いつかないなど、想定以上の来場者に対する問題はすでに“対策済み”だという。
「名古屋茶屋の劇場でも、もう翌日には復旧して対応できるように改善しておりまして、今までも氷が足りなくなるといったことはございませんでしたので、あらかじめ準備を行って、なるべく全ての商品を完全な状況でお届けできるよう対応したいと考えております」
最後に、記録更新中の“鬼滅効果”について「もう記録達成、記録達成ですので、もうホント規格外という……」と、うれしい悲鳴を漏らした劇場担当者。劇場にとっても“宴の夏”になりそうだ。
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