俳優椎名桔平(61)が26日放送のMBSテレビ「痛快!明石家電視台」(土曜午後3時=関西ローカル)に出演。北野武監督(78)の映画「アウトレイジ」(2010年公開)の現場で経験した緊張感について語った。
同作には、椎名のほか三浦友和、北村総一朗、加瀬亮らそうそうたる顔ぶれが出演。撮影前、北野監督の招待で、中華料理店で顔合わせをすることになり、円卓を囲んで座った。
ところが、「15分、一言もしゃべらない、みんな。僕らからしゃべりかけるのも変じゃないですか。たけしさんが真ん中におって、動きはするんだけど、しゃべらないんですよ。みんな、何にもしゃべらんと、ただじーっといるわけですよ」と沈黙が続いた。
そのうち、テーブルにエビチリが運ばれてきたが、誰も手をつけず「誰も食べへんから。食べようとも言うてくれへんから。しゃあないから、僕が口火を切ったんですよね。思い切ってエビを食べたんですよ。1人だとちょっとイヤなんで、加瀬くんに『加瀬、エビうまいぞ』って。(加瀬が)『あっ、エビうまいですか?』って。それでポツポツ食べ始めたっていう…」と、異様な緊張感の中で食事することになったという。
撮影現場でもその緊張感は続き、中でも俳優陣がとくに緊張したのが、自主申告によるNGの挙手制だった。「(NGだと思ったら)『手を挙げてくれ』って言うわけですよ、監督が。『自分で手を挙げてくれ』と…」と明かした。
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この北野監督の意図について、付き合いの長い明石家さんま(70)は「NGを出したら失礼だと、役者さんに。自分がお笑いで監督やから。役者さんに『ダメ』とか『はい、カット』とか言うのは、失礼やと思っていらっしゃったという話は聞いた」と解説した。
結局、椎名は撮影中、1度も手を挙げることができず。「僕だけじゃないんだけど、誰も挙げなかったです。基本、誰もNGを出さない。だからもう、ピリピリしてるわけですよ。そのうち、テストもしないんですよ。場所だけ決めて、ずーっと撮ってる。ワンカットで。ぶっつけ本番なんですよ。とにかく続ける。そのぐらいの緊張感がもう…」と振り返っていた。
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