
自民・公明の与党が歴史的大敗となった、今回の参議院選挙。そこから見えてきたものとは…
噴出の“石破退陣論”…注目議員続々落選で「“石破さん退陣へ”で号外です」
23日(水)号外の見出しには「首相 退陣へ」の文字が。ところがその直後、当の本人は…
石破茂 総理大臣
「そのような(退陣)発言をしたことは一度もない。報道されているような事実は全くない」
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真っ向から否定。ただ、退陣報道が出るほど責任が問われているのが、参議院選挙の結果です。
石破総理が掲げた「与党で50議席」に届かず敗北。比例では、著名な議員の落選が相次ぎました。
自民党 佐藤正久 参院議員
「自民党に対する逆風も一定程度あったが、政治は結果が全て」
「ヒゲの隊長」こと佐藤正久議員や、参議院で最多の当選8回を誇る山東昭子元参議院議長が落選しています。
自民党の地盤が盤石な選挙区でも、異例の事態が起こりました。
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8連勝していた鹿児島では、自民党の重鎮・尾辻前参議院議長の後継候補がまさかの敗北。その尾辻氏の娘・朋実氏は、自民ではなく、立憲民主から推薦を受けて当選したのです。
和歌山では二階元幹事長の三男が敗北。負けた相手は、裏金問題で自民党を離党した世耕衆院議員がバックについた新人でした。
そして、今回の選挙戦を象徴するのが、7つの議席を争った東京選挙区。
自民党 武見敬三 前厚労大臣
「誠にありがとうございました」
大臣経験もある重鎮が落選。2012年の政権交代以降、自民党が東京で1議席しか取れなかった事例は初めてです。野党第一党の立憲も、現職2人のうち、当選できたのは1人。その一方で…
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国民民主党 玉木雄一郎 代表
「これは凄い! やったよ! もう! 東京2議席!」
大きく躍進したのが国民民主党と参政党です。東京では、さや候補が2位の得票数を得て当選。全国で「台風の目」となりました。
参政党 神谷宗幣 代表
「前回1議席だったが、今回は14議席いただいた」
これまで自民と立憲が2議席を分け合っていた茨城でも、今回は参政党が割って入り、神奈川でも、公明党の現職が参政党に敗れました。
開票が続く中、与党への厳しい情勢が伝えられ、表情が曇る石破総理。自身の進退について問われると…
TBS 井上貴博 アナ
「続投するのか、辞めるのか」
石破総理
「“比較第一党”をこの厳しい中で、頂戴したという重さに対する責任、そういうものをきちんと果たしていかねばならない」
井上アナ
「続投、というふうに考えて良いか」
石破総理
「そういうことですね」
早々に「続投」を宣言したのです。
とはいえ衆議院だけでなく、参議院でも「少数与党」に追い込まれた石破政権。仮に続投できた場合、今後の焦点は「どの野党と組むのか」ですが…
国民民主党 玉木代表
「石破政権とは組むことはあり得ません」
日本維新の会 吉村洋文 代表
「現時点で自民党と連立することは考えていない」
石破政権発足後、予算案や法案を通すために一部で協力に回った国民や維新も、まずは様子見。
野党第一党の立憲民主党も…
立憲民主党 野田佳彦 代表
「大連立はあり得ない。国民からノーという意思表示をされたところと組む必要性はない」
自民党の結党以来、初めて衆参両院で「少数与党」となった石破政権。どのような枠組みで政策を進めていくのでしょうか?