2025年FIA F2第9戦スパ・フランコルシャン 宮田莉朋(ARTグランプリ/TGR-DC) 7月27日、2025年FIA F2第9戦スパ・フランコルシャンのフィーチャーレース(決勝レース2)がベルギーのスパ・フランコルシャンで開催され、アレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/マクラーレン育成)が今季3勝目を飾った。
フロントロウ2番グリッドスタートの宮田莉朋(ARTグランプリ/TGR-DC)は4位でレースを終え自己最高位を更新した。
フィーチャーレースのグリッドは25日に行われた公式予選で決定され、ダンが今季2度目のポールポジションを獲得。フロントロウ2番グリッドに予選自己最高位を更新した宮田が並んだ。
2列目3番グリッドはロマン・スタネ(インビクタ・レーシング)となり、昨日のスプリントレースで2位を獲得したビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/ウイリアムズ育成)が4番手、アービッド・リンドブラッド(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が5番手に続いた。
今大会のタイヤコンパウンドはプライムタイヤがミディアム(イエロー)、オプションタイヤがソフト(レッド)となったが、直前まで降っていた雨の影響を受けて全車がウエットタイヤを装着し、グリッドに並んだ。
タイヤ交換義務を有する周回数25周、もしくは60分+1周のフィーチャーレースは日本時間17時(現地時間10時)に気温15.8度、路面温度20度、所により薄い霧がかかるウエットコンディションのなか、セーフティカー(SC)先導による3周のフォーメーションラップを経て、ローリングスタートを迎えた。
好スタートを決めたダンが後続を引き離しにかかる後方では宮田とスタネが2番手争いを繰り広げ、ターン1のイン側をついたスタネが2番手に浮上する。しかし続くターン2でスタネがコースオフを喫し、迎えたターン5でアウト側から仕掛けた宮田が2番手にポジションを戻した。
レースが3周目を迎えると、ジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)がレオナルド・フォルナローリ(インビクタ・レーシング)をケメルストレートでパスする。マルティが6番手に浮上し、スターティンググリットの順位にポジションを戻した。
一時は後続のスタネにぴたりとつかれていた宮田だったが、順調に周回を重ねてスタネを引き離し、4周目には1秒以上のタイムギャップを築く。しかし、隊列のトップではポイントランキング4位のダンが快走し、宮田の約1.5秒前を走行していた。
ペースの良い宮田がダンを猛追し、トップの背中を捉えた7周目、サミ・メゲトゥニフ(トライデント)、クッシュ・マイニ(ダムス・ルーカスオイル/アルピーヌ育成)、セバスチャン・モントーヤ(プレマ・レーシング)の3台が他車に先駆けてタイヤ交換を行う。
8周目、宮田はダンの背後に迫るが再びダンが1秒以上のギャップを築き、宮田を引き離していく。11周目を迎えると8番手を走行するガブリエレ・ミニ(プレマ・レーシング/アルピーヌ育成)ら中団勢がタイヤ交換を行い、8番手で隊列に復帰したスタネがタイヤ交換組のトップとなった。
ダン、宮田ら上位勢は13周目にタイヤ交換を行い、ダンは4番手でコースに復帰する。雨脚がやや強まるなか宮田は6番手で再びコースに戻り、アンダーカットを成功させたスタネを追う展開となった。
ステイアウトを選択したドライバーがピットに入り、ダンがラップリーダーに浮上するなか、宮田が14周目のターン18〜19でスタネを仕留め、2番手に浮上する。ポジションを落としたスタネはリンドブラッドにも先行を許し、4番手に後退した。
そんななか、2番手にポジションをあげた宮田がターン11でスピンを喫し、4番手までポジションを落としてしまう。これによりリンドブラッドが2番手に浮上し、宮田は再びスタネの背中を追う展開となった。
レースが18周目を迎えると、ターン2〜4を走行するモントーヤがスピンを喫し、コースサイドでマシンを止める。これによりセーフティカー(SC)が導入され、トップを独走していたダンの約4秒のリードが縮まることに。
SCランが続く21周目、14番手を走行するオリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ/レッドブル育成)のマシンが白煙を上げ、ケメルストレート上で停止。赤旗が提示されるとセッションはそのまま終了を迎え、ダンが今季3勝目を飾った。2位にリンドブラッド、3位にスタネが続き、4位でフィーチャーレースを終えた宮田は自己最高位を更新した。
次戦となる第10戦ブダペストは8月1〜3日に、ハンガリーのハンガロリンクで開催される。
■2025年FIA F2第9戦スパ・フランコルシャン フィーチャーレース暫定結果
Pos./No./Driver/Team/Time/Gap
1/17/A.ダン/ロダン・モータースポーツ/46'13.821
2/4/A.リンドブラッド/カンポス・レーシング/0.602
3/2/R.スタネ/インビクタ・レーシング/1.453
4/15/宮田莉朋/ARTグランプリ/3.243
5/7/L.ブラウニング/ハイテックTGR/3,866
6/3/J.マルティ/カンポス・レーシング/4.511
7/1/L.フォルナローリ/インビクタ・レーシング/5.104
8/10/G.ミニ/プレマ・レーシング/5.805
9/8/D.ベガノビッチ/ハイテックTGR/6.651
10/14/V.マルタンス/ARTグランプリ/9.170
11/16/A.コルデール/ロダン・モータースポーツ/10.170
12/20/J.デュルクセン/AIXレーシング/10.910
13/24/J.ベネット/ファン・アメルスフォールト・レーシング/11.966
14/5/O.ゲーテ/MPモータースポーツ/12.999
15/25/R.ヴィラゴメス/ファン・アメルスフォールト・レーシング/13.596
16/22/S.メゲトゥニフ/トライデント/18.173
17/23/M.エスターソン/トライデント/35.359
18/11/J.クロフォード/ダムス・ルーカスオイル/38.353
19/6/R.フェルシュフォー/MPモータースポーツ/40.354
20/21/C.シールズ/AIXレーシング/67.791
21/12/K.マイニ/ダムス・ルーカスオイル/74.681
22/9/S.モントーヤ/プレマ・レーシング/DNF
・ファステストラップ:#8 ディーノ・ベガノビッチ(ハイテックTGR/フェラーリ育成):2分17秒910(12/19) 182.832km/h
[オートスポーツweb 2025年07月27日]