アレックス・パロウがラグナ・セカで今季8勝目。ポール・トゥ・ウインで選手権リードを盤石に/インディカー第14戦

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2025年07月28日 12:20  AUTOSPORT web

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2025年NTTインディカー・シリーズ第14戦ラグナ・セカ アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)
 7月27日(日)、アメリカ・カリフォルニア州モントレーにあるウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカで、NTTインディカー・シリーズの第14戦が行われ、アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)が今季8勝目を飾った。

 シーズン終盤に突入したインディカー。タイトル争いは今季すでに7勝をあげているパロウが優勢で、2位パト・オワード(アロウ・マクラーレン)がどこまで迫るかに注目が集まっていた。

 そんななか、気温20度弱の涼しい気候となった26日(土)の予選ではパロウがポールポジションを獲得し、オワードが2番手に続く結果に。ますます2台の争いがヒートアップしていく。

 翌日の決勝も予選日と近い気候となり、晴れ空のもとで95周のレースはスタート。ポールポジションのパロウは好スタートを決め、ギャップを保って第1コーナーに入る。その後ろでは、オワードのインにコルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル)が飛びこみ、2番手が入れ替わった。

 しかし、中団でキッフィン・シンプソン(チップ・ガナッシ・レーシング)とフェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング)の接触が起き、レースは1周目からフルコースコーションが導入された。

 6周目にリスタートが切られ、トップ3は順位キープで周回をスタートする。しかし、2番手のハータはハード寄りのプライマリータイヤを装着して第1スティントを走る戦略のため、ソフト寄りのオルタネートタイヤを履くパロウとの差が徐々に開いていく展開に。

 12周目にはジェイコブ・アベル(デイル・コイン・レーシング)が単独クラッシュを喫した影響で2度目のフルコースコーションが導入。ギャップが整理されて14周目にリスタートが切られたが、好ペースのパロウはすぐに2番手ハータとの差を開いていく。

 こうした展開の中、ピットへ先に向かったのはハータの後ろを走行していたオワードで、24周目に1度目のピットインを済ませた。そしてその直後、リナス・ヴィーケイ(デイル・コイン・レーシング)が接触の影響でコースオフ。このアクシデントに反応して首位パロウや2番手ハータらが一斉にピットへ向かった。

 第2スティントのタイヤは、パロウはプライマリー、ハータはオルタネート、オワードはオルタネートを選択。ピット作業が終わったところで3度目のフルコースコーションが宣言された。

 ここでトップに立ったのは、2度目のコーション時にピットインしていたノーラン・シーゲル(アロウ・マクラーレン)。2番手がパロウとなり、3番手以下にはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、カイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル)、カラム・アイロット(プレマ・レーシング)といったメンバーがピットシークエンスの異なる状態で上位に並んだ。その背後にハータ、オワード、さらにクリスチャン・ルンガー(アロウ・マクラーレン)が続く。

 29周目にレースはリスタート。シーゲルはトップを守り、2番手パロウが続く。その後方ではオワードとルンガーが僚友対決を繰り広げ、ルンガーがオーバーテイクを決めて主導権を握った。そんななか、4番手カークウッドには避けられた接触の原因としてペナルティが課せられてしまい戦線離脱。選手権3位のカークウッドにとっては手痛いロスとなった。

 以降は数周の間、自身初のレースリーダーとなったシーゲルが首位をキープしたものの、スティント後半でタイヤが厳しくなってきたのかパロウとの差が徐々に縮まり、37周目にオーバーテイクを許すことに。2番手にダウンしたこのラップで2度目のピット作業へ向かった。

 その後ろでは、ハータがディクソンをパスし、抜かれたディクソンはシーゲルと同様に2度目のピット作業へ。こうしてピットシークエンスの異なる上位勢が順位を下げ、パロウ、ハータ、ルンガーというトップ3が形成された。

 4番手でペースに苦しんでいたオワードは、44周目にピットイン。続いて45周目にはルンガーもピットへ向かい、マクラーレン勢が先手を打つ展開に。パロウとハータは52周目に2度目のピットインを行い、ともにオルタネートタイヤに交換。しかしアンドレッティ・グローバルのピット作業が若干遅れてしまい、ハータはアウトラップでルンガーに2番手を奪われた。

 こうして首位でレースを折り返したパロウは、以降はハイペースを維持しリードを広げていく。2番手を争うルンガーとハータは僅差での周回が続き、70周目に同時ピットインとなったがポジションは入れ替わらず。72周目にはパロウがラストピットへ向かい、2番手を競う2台の7秒前に合流した。

 そのままリードを盤石にしたいパロウだが、残り19周のところでマーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル)が単独スピンを喫し、4度目のフルコースコーションが導入に。ギャップがまたも整理され、残り14周で再開された。

 またもパロウが好スタートを決め、最後のスプリント勝負となったが、残り11周目にはサンティノ・フェルッチ(A.J.フォイト・エンタープライゼス)が単独スピンを喫したことで5度目のフルコースコーション。レースは残り8周で再開された。

 首位パロウはここでもスタートを決め、ギャップ形成のためにプッシュ。1ラップで早くもリードを開いたパロウは、その後もペースを緩めずに首位を快走し、今季8度目のトップチェッカーを受けた。

 一方、2番手ルンガーはパロウについていけず、3番手ハータに迫られる展開に。残る8周は防戦一方となったが、ハータの猛攻をなんとか守り切って2位表彰台を手にした。

 そして選手権2位のオワードは、ハータに次ぐ4位フィニッシュ。首位とのポイント差は『121』に開き、3レースを残した状況でパロウのリードはさらに盤石なものとなった。

 次戦の舞台は、アメリカ・オレゴン州のポートランド・インターナショナル・レースウェイ。第15戦は8月9日(土)〜10日(日)に行われる。

[オートスポーツweb 2025年07月28日]

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