母国戦ラリー・フィンランドに挑むカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 7月31日(木)から8月3日(日)にかけて、北欧フィンランドで2025年WRC世界ラリー選手権の第9戦『ラリー・フィンランド』が開催される。本大会は、1973年のWRC初年度からシーズンに組み込まれるなど歴史を重ねてきたイベントで、北欧最大のラリーのひとつとして大きな注目を集める一戦だ。
流れるようなハイスピードのグラベルステージを好むドライバーも多く、シーズンハイライトに挙げる選手も少なくない。そんなラリー・フィンランドを控えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)
「僕たちはエストニアでの結果から立ち直り、フィンランドではさらに前進したいと思っている。フィンランドのステージは高速で流れるように進むから、僕が本当に好きなラリーだ」
「前回のエストニアは、フィンランドへ向けた良い準備になったはずだ。ただ、まずは天気がどうなるか見てみるとしよう。とくに雨が降ると、コンディションンはとても変わりやすくなるからね!」
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)
「ラリー・フィンランドは、最高峰クラスに出る機会を得てから、ずっと楽しみにしていたイベントだ。ラリー1のマシンでフィンランドの象徴的な道路を走るのは、特別な気分だ」
「そして、今週末の目標は一歩前進することだ。自分たちを信じ、ペースに全力を尽くし、このパッケージで何ができるか示すことを目指したい。カギとなるのは自信とリズムだろう。森のなかを走るすべての瞬間を楽しむ準備ができているよ」
●マルティン・セスクス(#22 フォード・プーマ・ラリー1)
「フィンランドではどうなるか興味深いものだ。6年前にジュニアカテゴリーでここのラリーに出たことがあるが、僕にとってはまったく新しいラリーだと思っている」
「ラリー・フィンランドは、WRC史上もっとも伝説的なイベントのひとつだ。僕は子どもの頃から観戦していて、トップレベルのWRCマシンをドライブするのはどんな感じだろうと考えていた」
「そして今、僕たちはここにいる! どうなるか見ていくことになるが、とても楽しみだ」
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)
「ラリー・フィンランドは特別なイベントだ。フィンランドはラリーカーを走らせることができる最高の道路がいくつかあるので、ラリーの本拠地だと僕は考えているんだ」
「もっとも難易度の高いイベントではないが、非常に高速なステージと、多くのブラインドコーナーがある。僕たちはここで何年も競っているので、何が起こるかはわかっているが、つねに戦いに加わっていたいと思う」
「日曜日はオウニンポウヤを2回走るのみなので、純粋なスプリントになるだろう。その分、できる限り道路をよく理解しておく必要がある。僕たちは全開で行くよ。エストニアでの表彰台獲得から上向きの勢いに乗っているので、フィンランドでもまた上位でフィニッシュしたいね」
●オィット・タナック(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)
「僕にとって、ラリー・フィンランドはカレンダーのなかで最高のイベントだ。このラリーは純粋なパフォーマンスにつきる。そして、マシンだけでなくクルーにとっても要求が非常に厳しい」
「高速コーナーとジャンプが組み合わさっているため、パフォーマンスを上げるにはセットアップがとても重要になる。グリップと安定性が必要で、つねにマシンの配置を完全に正確にする必要がある」
「また、タイム差はとても小さいので、何かがうまくいかなかったりペースが合わなかったりすると、ゲームは終わってしまうだろう」
●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)
「ラリー・フィンランドはWRCの伝統の一部であり、見逃せないイベントだ。ステージは最高だし、ファンのおかげで雰囲気も素晴らしいよ」
「そしてフィンランドでは、最初のステージから全力で戦わなければならない。ドライバー間のギャップは小さく、道路は高速で、エイペックスを逃してはならない。走行は本当に厳しいものになり得る」
「どのコーナーでもプッシュする必要があるし、とくに今年のパワーステージは、起伏やジャンプがとても多いからだ。昨年はフィンランドで表彰台に上がれたので、今年もそれを再現したいと思う」
■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「フィンランドは素晴らしいラリーだし、僕にとってはシーズン最大のハイライトだから、とても楽しみにしているよ。フィンランドのステージを走る感覚は、とくにクルマと一体になったときは、他に比べるものがない」
「スピードの面ではエストニアと似たイベントだけど、路面や道のキャラクターは大きく異なるため、今週フィンランドで行ったプレイベントテストは、ベストなセットアップとドライブフィールを見つけるうえで重要だった」
「いつも非常に楽しめるラリーだから、何よりも運転を楽しんで、そのうえで良い結果が得られることを願っている」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「ホームイベントであるラリー・フィンランドに臨むときは、つねに多くの興奮とファンの応援を感じて特別な気分になる。過去2年間は良いペースで走れたし、優勝するチャンスもあったが、残念ながら実現しなかった」
「今年ここまでグラベルで示してきたペースをさらに改善するため、チームと一緒に一生懸命仕事を進めてきたし、ラリーに向けたテストでは新たなアイデアをいくつか試した」
「そしてもちろん、ラリーでは1週間を楽しみながら最大限プッシュし、最高の結果を得るために全力を尽くす」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「今年もラリー・フィンランドに出場するのが楽しみだ。昨年は2年ぶりの出場だったが、フィンランドで2勝目を獲得できた素晴らしいラリーだったから、今年の参戦スケジュールにふたたび組み込むのは良い考えだと思った」
「今回も美しいフィンランドの道を楽しみながら、チームのホームイベントで良い結果を残せるように努めるよ」
「私にとっては今年初となる真のハイスピードラリーだが、今シーズンはここまでグラベルでのパフォーマンスは良好だし、ラリーの前にフィンランドでテストする機会もあるので、スピードを取り戻せると思う」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「自分にとってフィンランドは特別な場所です。長年住み、多くのことを学び、友人も多くいるので、このイベントは自分にとって第2のホームラリーのようなものです」
「フィンランドのステージではつねに良いフィーリングで走ることができますし、もちろん、チームにとっても重要なラリーです。2年前にフィンランドでポディウムに立った時は本当に嬉しかったので、今回はさらに良いラリーを目指したいと思います」
「パフォーマンスをさらに高め、可能な限り全力でプッシュし、ラリーを楽しめることを願っています」
■TGR-WRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「6年前に初めてWRCイベントで走ったときから、ラリー・フィンランドは自分にとって常に特別なラリーだった。友人や家族の前で走るのはいい気分だし、道そのものがどんなクルマで走っても素晴らしいと感じられる」
「昨年すでに一度経験したが、それでもラリー1カーでこの道を走るのは自分にとって夢のようなことだ。つねに前回よりも良い結果を出したいとは思うが、それは決して簡単なことではないので、自分に過度のプレッシャーはかけない」
「ただただ本当に楽しみだから、良いラリーを戦えるように全力で取り組むつもりだ」
[オートスポーツweb 2025年07月28日]