『女の人生に整形って必要ですか? 〜美容整形の裏側がカオスだった話〜』©パチ美・金子べら/新潮社(以下同じ)皆さんは“美容整形”にどのようなイメージを抱いていますか? 世代によっては未だに「親からもらった体に傷をつけるなんて」などと、マイナスな印象を抱く人もいるようですが、令和の今となっては若者を中心に、ポジティブかつカジュアルに捉えている人が増えてきています。
そんな中“美容整形”をテーマにしている漫画『女の人生に整形って必要ですか? 〜美容整形の裏側がカオスだった話〜』(原案:パチ美、漫画:金子べら/新潮社刊)が話題に。原案者のパチ美さんは、美容外科クリニックに看護助手として10年以上勤務していた経験があり、本人も整形していることを公言しています。
今回、女子SPA!ではパチ美さんにインタビューを実施。果たして本当に「女の人生に整形は必要なのか?」。自身の体験と“整形”への考えを聞かせてもらいました。
◆「いずれはするだろうな」と思っていた美容整形
──パチ美さんが美容整形を意識し始めたのはいつ頃だったのですか?
「私は自分の外見の全てにコンプレックスが凄くて、高校生の頃から興味はありました。肌が弱くてニキビが出やすいとか、丸顔で目が腫れぼったいとか……すごく病んでて鏡を見るのも嫌でした。でも、当時の美容業界って、怖いイメージがあったし、メジャーなものでもなかったので勇気がでなかったんです。それでも、いずれはするだろうなという確信めいたものは抱いていましたね」(パチ美さん、以下「」内同)
──どのようなタイミングで施術を受けることを決心したのでしょうか。
「美容外科のあるクリニックに転職が決まった頃ですね。ずっと『今はやりたくない』『まだやりたくない』なんて思っていたのですが、だんだんとその時期が近づいてきているな、と(笑)。結果、転職後に自分が勤めているのとは別のクリニックで二重埋没をしたのが最初の整形になりました。その後、目の下の脂肪除去や糸リフトの施術もしています」
◆整形反対だったお母さんの「まさかの変化」
──転職の環境の変化が後押ししたのですかね?
「いえ。実は私には双子の妹がいるのですが、彼女が先に二重埋没をやったことで踏み切れたんですよ」
──つまり、二人で同じコンプレックスを抱いてたってことですよね?! さすが双子。
「妹はやりたいと思ったらすぐ実行しちゃうタイプなんです。つまり、私よりも行動派の妹がきっかけですね」
──親御さんからは反対されたりしませんでしたか?
「うちの母はまさに『親からもらった身体に〜』の定型みたいな人だったのですが、ぶっちぎりました(笑)。でも、私たちの施術後を目の当たりにしたせいか、この前まぶたのたるみを取る手術をしていましたよ。今は目の下のたるみを取りたいって言ってます」
──否定派から思いっきり肯定派に(笑)。
◆やるなら今のうち?! 年齢を重ねると難しくなる施術も
──パチ美さんは今したい施術はありますか?
「私は去年出産をして現在は授乳中なので何もできないんですよ。でも、断乳したら復活予定ですよ。とりあえずは糸リフトがしたいと思っています。あと、アンチエイジング系もやりたい!」
──やはり自分の年齢によって、施術の目的も変わっていくものですか?
「そうですね。現実的に、年を重ねると難しくなってくる施術もあるんですよ。脂肪吸引は65歳以上だとできないクリニックもあります。体が施術に耐えられないし、仕上がりが綺麗にならないこともあるんです」
──若いうちにしかできないこともあるのですね。
「リフト系の手術だって、やっぱり30代の方が仕上がりが綺麗になりやすいです。若い方と年を重ねた方で皮膚の感じも違いますからね。このあたり、実はカウンセリングの時点でけっこう揉めやすいんですよ。クリニックとしては不安を煽るようなことも言えないし、難しいところです」
<取材・文/もちづき千代子 漫画/金子べら>
【もちづき千代子】
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama