『侵蝕』© 2025 STUDIO SANTA CLAUS ENTERTAINMENT CO.クァク・ソニョン、クォン・ユリらが出演する韓国スリラー『侵蝕』の場面写真が解禁された。
韓国実写映画として初登場1位を記録し、第29回釜山国際映画祭「コリアンシネマトゥデイパノラマ」部門に公式招待された本作。その後各国映画祭へ招かれ注目を集めた。
クァク・ソニョンが演じるのは、水泳インストラクターをしながら異常な言動を見せ始めた7歳の娘・ソヒョンの育児に苦しみつつ、その行動を必死に止めようとする母親・ヨンウン。本作が映画デビューとなるが、どうしようもできないと薄々気づきつつ、どうにか娘を更生させようとする難しい役どころを見事に体現した。
天才子役キ・ソユが演じるのは、一見すると無垢な子どもに見えながらも、突如として周囲を凍りつかせるようなどこか異質で不可解な行動を繰り返す7歳の少女・ソヒョン。息を呑むような冷たさを放つその演技力に子役としてではなく、一人の俳優がその場にいる存在感を放つ。
クォン・ユリ(少女時代)が演じるのは、過去のトラウマにより、他人を信用できず、親しい関係を築くことにも強い抵抗感を抱いている女性・ミン。いつもの健康的で明るいクォン・ユリの姿からは想像もできない陰のある役を演じきった。
ミンの生活に突如現れ、親しみやすく明るい笑顔の裏に、どこか掴みきれない危うさを秘めているヘヨンを演じるのは、着実にキャリアを重ねてきた実力派女優イ・ソル。本作では物語に緊張感をもたらす重要な役どころを見事に演じている。
4人とも、これまでの親しみあるイメージを捨て去り、自らの選択で揺れるキャラクターを、鋭く、そして繊細に演じきる。
この度解禁となった場面写真では、子どもらしからぬ顔をのぞかせるソヒョン(キ・ソユ)と、危険行為を繰り返す娘ソヒョンの横で暗い表情の母親ヨンウン(クァク・ソニョン)、またプールで娘の世話をするヨンウンの様子から、娘へのどうしようもない恐怖と母性の間で揺れ動きながらも母としての責任を果たそうとする姿も垣間見える。
さらに記憶をなくしたミン(クォン・ユリ)と、包丁を片手に笑顔を見せるヘヨン(イ・ソル)のカットが。
いずれも、過去と現在の物語が交錯し、観る者を強烈な心理体験へと誘う本作の不穏さが漂う場面写真となっている。
『侵蝕』は9月5日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)