二役を演じることへの想いを明かした向井理 (C)ORICON NewS inc. 俳優の向井理(43)が30日、都内で行われた2025年劇団☆新感線45周年興行・初夏公演チャンピオンまつり いのうえ歌舞伎『爆烈忠臣蔵〜桜吹雪 THUNDERSTRUCK』製作発表に登壇した。
【写真】”女形”のよう!可憐なセットアップで登場した早乙女太一 会見には、出演者と制作陣が大集結。冒頭のあいさつで、向井は「呼んでもらえてうれしいなっていう思い」と喜びを明かした上で、「いろいろ見返してみたら、4年ごとに実はやってるということに気づきまして」とし、「オリンピックみたいな感覚で出させてもらってて」と笑顔を見せた。
また「毎回1役じゃないんです」と、今回も2役を務めることに言及。「今回特に自分のせりふでも座付き作家というせりふが出てくるんですけど、俺はかずきさん(作・中島かずき氏)の気持ちも入ってるんだろうなって」と考察した。
4年ぶりとなる劇団☆新感線でのけいこについては「本当、どこを見ても劇団員の方なんで、いつから劇団員になったのかなと勘違いする。いちファンとして観てきたのが長いので、そこに参加させてもらうだけでもとても幸せ」とにっこり。続けて「31年ぶりに全員集合というところに参加させていただくとか、まだ夢を見ているような感じです」と明かした。
さらに、前日には向井の出演しないシーンのけいこを見たとし、「ずっと見てて、ゲラゲラ笑っていました。くだらないなって。動きとかもどんどん肉付けされていくので、もっと(上演時間が)延びる可能性はあります」と笑いをこぼした。続けて「さっきたまり場でずっと病気の話とか、話も年齢が増していくっていう。そこもおもしろいなって」と楽しそうに語り、本作への参加へのうれしさをにじませた。
最後に「さんざんインチキだ、パロディーだって言ってますけど、台本を読んだときにすごくお芝居に対しては熱い作品だなと思いました。いろんな悪政のもとで、なんとかそれをかいくぐって芝居をやろうぜという人たちの話でもあると思います」とし、「ちゃんと、“ちゃんと”やるんで、よろしくお願いいたします」と呼びかけ、大きな笑いを起こした。
劇団☆新感線45周年と銘打つ本公演は、10年ぶりに“チャンピオンまつり”を掲げる。江戸時代を舞台に、歌舞伎の大名作『忠臣蔵』を上演するために愚かしいほどに芝居作りに情熱を傾け、奔走する演劇人を描く。座付作家・中島かずき氏書き下ろしによる、歌舞伎の名シーンをリスペクトした劇中劇の数々と、これまで新感線が上演してきた45年分の作品をごった煮したセルフパロディ・セルフオマージュの要素が、主宰・いのうえひでのり氏による演出で華々しく立ち上がる。
出演は、劇団の看板俳優・古田新太、高田聖子、粟根まことらに加え、6年ぶりの出演となる橋本じゅん、8年ぶりの出演となる羽野晶紀、そして5年ぶりに出演の橋本さとし。今や舞台だけでなく映像作品でも第一線で活躍する面々が舞台で一堂に会するのは、演出のいのうえ氏が俳優として最後に出演した作品でもある、1994年の劇団公演『古田新太之丞東海道五十三次地獄旅〜ハヤシもあるでョ!』以来、実に31年ぶり。まさに“まつり”となる。そして、小池栄子、早乙女太一、向井という、準劇団員との呼び声も高い新感線を熟知した豪華ゲスト陣が、「この“まつり”の神輿を共に担ぐ!」と名乗りを上げた。
公演は、9月19日〜23日に長野・まつもと市民芸術館、10月9日〜23日に大阪・フェスティバルホール、11月9日〜12月26日に東京・新橋演舞場にて上演される。