『爆弾』©呉勝浩/講談社 ©2025映画『爆弾』製作委員会山田裕貴が主演、佐藤二朗、伊藤沙莉、染谷将太、坂東龍汰、寛一郎、渡部篤郎らが共演する極限のリアルタイムミステリー『爆弾』から、本予告と本ポスタービジュアルが解禁となった。
東京のどこかに“爆発予定の爆弾”が仕掛けられたという前代未聞の事態を舞台に、取調室での尋問と現場の捜査が同時進行で展開される、極限のリアルタイムミステリーを描いた本作。
解禁された本予告は、警視庁捜査一課の交渉人・類家(山田裕貴)のひと言から始まる――「じゃあ始めましょうかスズキさん、化け物退治を」。
酔って逮捕された、どこにでもいそうな中年男・スズキタゴサク(佐藤二朗)。しかし彼は、取り調べの途中で唐突にこう言い放つ。「次は、1時間後に爆発します」。
にわかには信じがたいその言葉通り、都内で爆発が発生。警察は、静かに進んでいたはずの取調べが、一気に緊迫した“タイムリミット付きの攻防”へと変貌したことを悟る。
「爆弾をすべて見つけられたら、私の勝ちだ」と語気を強める類家に対し、「面白そうですね」と不気味に笑うスズキ。やがて、その取り調べは、“対話”ではなく、理性と感情の限界を試す心理戦と化していく。
一方で、取調室での攻防と並行して、都内各地の爆弾捜査も慌ただしく動き出す。巡査長・矢吹(坂東龍汰)とその相棒・倖田(伊藤沙莉)は、「有力なタレコミがあった」との情報を手掛かりに、複数の現場を駆け回る。「私も連れてって」と真剣な眼差しを向ける倖田。張り詰める現場の緊張と、2人の信頼が交錯していく。
スズキの取り調べはやがて、ただの尋問ではなく“謎解きクイズ”の様相を呈し始める。類家の上司・清宮(渡部篤郎)は「スズキはクロか?」と疑念を抱き、刑事・等々力(染谷将太)は「無関係はあり得ない。その場所を匂わせている」と断言。
類家は「子どもが大人をからかう無邪気そのもの」と、その異様な言動の裏を読み解こうとするが、爆弾の行方は掴めないまま。駅のホーム、歓楽街、住宅街……次々に映し出される爆発の映像。追い詰められた類家の口からは、ついに本音が漏れる――「このままじゃ負ける」。
そんな中、すべての感情を飛び越えたような絶叫を見せるスズキ。それは爆笑とも、戦慄とも、慟哭ともつかない、得体の知れない“何か”。この狂気の男を演じる佐藤の怪演は、観客に強烈な違和感と恐怖をもたらし、異様なリアリティで物語を支配する。
そして神経を逆なでするかのような、「あらら、またあなたの負けだ」というスズキの囁き声と、その挑発に、怒りを抑えきれずスマートフォンを叩きつけそうになる類家。愕然とする彼の表情を最後に、予告は幕を閉じるが、「負け」とは一体何を意味するのか?
刻一刻と爆発の時間が迫る中、どこまでも翻弄してくる謎の男・スズキと警察の、そして類家の闘いの行方が気になるものとなっている。
そして解禁となった本ポスターでは、燃え上がる業火と黒煙が渦巻く混沌の中、鋭い視線を放ちながら立ち尽くす、類家ら主要キャラクターたち。
彼らの視線の先には、取調室の椅子に静かに座るスズキの姿が…。そしてポスター全体を覆い尽くすように刻まれた、『爆弾』の巨大な2文字。この物語を象徴する決定的ビジュアルが完成した。
『爆弾』は10月31日(金)より全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)