俳優渡辺哲(75)がひとり芝居「カクエイはかく語りき」(8月23、24日に新潟・柏崎市文化会館、9月9〜15日に東京・下北沢ザ・スズナリ)を上演する。今太閤と呼ばれ国民的人気を博しながら、ロッキード事件で刑事被告人となり、1993年(平5)に75歳で亡くなった田中角栄元総理の生きざまを演じる。角栄元総理が亡くなった75歳になって、18年の上演作に7年ぶりに挑む心境を聞いてみた。
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6月3日、田中角栄と同じく、昭和を代表するスーパースターだったプロ野球の長嶋茂雄さんが、89歳で亡くなった。74年(昭49)10月14日に「巨人軍は永遠に不滅です」の言葉を残して現役引退。04年に角栄と同じように脳梗塞で倒れ、体が不自由になったが最後まで日本国民に愛された。
「ちょうど長嶋さんが引退した日です。僕は日本テレビでバイトをしてたんです。まだ麹町にあった日テレのGスタで特別番組をやるっていって、長島さんがやって来たんですよ、試合が終わってから。それで金田(正一)さんや王(貞治)さんが来て、生放送で2時間ぐらい特番やったのを覚えています。長嶋さんも角栄さんと一緒で、娘さんの三奈さんが一生懸命に面倒を見ていましたね」
愛知県常滑市出身。プロ野球は中日ドラゴンズのファンだ。
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「星野仙一もですけど、やっぱり落合博満ですね。勝つためにはいろいろあるんでしょうね。今、日本のプロ野球が好きだから、なるべく(メジャーリーグの)大谷翔平を見ないようにしようと思っているんですけど、やっぱり見てしまう。だんだんと中日戦も見なくなって、今は何故か日ハム戦を見ています。日ハムが今、一番面白いんです。選手起用から何から、全部面白いです」
日本人として、初めてアメリカ野球殿堂入りの表彰を受けたイチロー(51)も好きな選手だった。19年3月に東京ドームで開催されたアスレチックスとのメジャーリーグ日本開幕シリーズ2連戦に、イチローはマリナーズの一員として帯同した。
「イチローを追っかけましたよ。東京ドームの2連戦の初戦に行ったんだけど、2戦目で引退したの。2戦目の試合途中に公式サイトで、その試合で引退することを発表したんです。8回までプレーして、それが最後だった」
まだ、Jリーグ誕生は、遠い未来の話。子供は、ほとんど野球少年の時代だった。
「小学校5年くらいから野球をやっていました。中学、高校と野球部に入りました。高校の時は調子が悪くなって、マネジャーになって高校3年の夏の大会で負けておしまい。マネジャーだったけど、ノックはやってましたね」
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(続く)
◆渡辺哲(わたなべ・てつ)1950年(昭25)3月11日、愛知県常滑市生まれ。東京工大中退。75年「劇団シェイクスピア・シアター」旗揚げに参加。85年「乱」で映画デビュー。91年(平3)に映画「アンボンで何が裁かれたか」。双子の息子は俳優本多英一郎(47)とプロレスラーのアントーニオ本多(47)。181センチ。血液型A。
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