気象庁=東京都港区 気象庁は31日午前10時45分、北海道から沖縄の太平洋側沿岸などに出していた津波注意報のうち、東京湾から沖縄の沿岸について一部を除き解除した。北海道から千葉県の太平洋側沿岸と伊豆諸島、鹿児島県の種子島・屋久島地方で注意報を継続する。ロシア・カムチャツカ半島付近で30日朝に大地震が発生してから24時間経過したが、津波は各地に繰り返し押し寄せ、31日未明や朝になって地点ごとの最大値を観測する所も多かった。
総務省消防庁の30日午後5時のまとめでは、避難指示を出した自治体は21道都県の229市町村で、対象人数は計約201万人に上った。
林芳正官房長官は31日の記者会見で、津波に伴う人的被害は三重県で死者1人、北海道で重症者1人、北海道と宮崎県で軽症者計6人と発表。他に3人のけがの程度を確認中とした上で、いずれも避難中の転倒などによるものと説明した。また、避難所などで熱中症により11人が緊急搬送されたと明らかにした。
気象庁によると、全国で観測された津波で最も高かったのは岩手県久慈市・久慈港の1.3メートル(30日午後1時52分)。しかし、31日未明や朝に最大値を観測する所があり、北海道広尾町で70センチ(午前1時18分)、茨城県大洗町で同(2時27分)、静岡県下田市で60センチ(0時6分)、高知県土佐清水市で同(4時7分)、鹿児島県志布志市で50センチ(6時39分)などとなった。