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30日朝に発生したロシアのカムチャツカ半島付近を震源とする地震の津波で、気象庁は31日午前、北海道から沖縄県までの広い範囲に発表していた津波注意報を一部で解除した。解除されたのは、主に東海地方から九州地方にかけての地域。注意報が継続しているのは東京都の伊豆諸島、鹿児島県の種子島・屋久島地方、千葉県の九十九里・外房や茨城、福島、宮城、岩手の各県、青森県や北海道の太平洋側。
津波は31日になってからも日本の複数の地点で最大波を観測した。北海道・十勝港と茨城県大洗町では31日未明、両地点での最大となる70センチを観測。午前4時7分に高知県土佐清水市で60センチ、午前5時40分に宮崎港で60センチの最大波を観測。31日になってから10以上の地点で最大波となった。
30日の地震の規模はマグニチュード(M)8・7と推定される。気象庁は30日、北海道から和歌山県までの太平洋側に津波警報を発表し、同日夜までに警報を全て注意報に切り替えた。
全国の自治体が出した「避難指示」の対象は一時、約200万人に上った。北海道は31日、避難中に骨折などのけがや体調不良で14人が搬送され、うち厚岸町の1人は重傷と発表。
北海道から沖縄県にかけて10センチ以上の津波が観測され、最大は岩手県久慈市での1・3メートル。仙台港では30日午後11時20分に90センチの津波が押し寄せた。北海道根室市や青森県の八戸港、茨城県の鹿島港や東京都の八丈島では80センチを観測した。
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31日も交通への影響は続いている。JR北海道は一部列車を運休したほか、仙台空港を発着する一部の航空便も欠航した。
一方、首都圏の主な交通機関はほぼ通常通りの運行に戻った。JR東日本によると、30日に運転を見合わせた東海道線は約23万9000人、横須賀線は約5万6000人に影響が出た。ともに30日夜から順次、運転を再開した。31日の始発から運転を再開した湘南新宿ラインでは、約9万4000人に影響が出た。【最上和喜、三上健太郎】
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