23歳の大西流星「大人になってきたなと実感」 若手事務官役で“ザ・さわやか公務員”に【インタビュー】

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2025年07月31日 12:10  エンタメOVO

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(C)テレビ東京

 上川隆也が主演するドラマ「能面検事」(テレ東系)が放送中だ。本作は中山七里氏の小説「能面検事」シリーズをドラマ化。大阪地検きってのエース検察官で、全くの無表情で歯に衣着せぬ物言いをする“能面検事”不破俊太郎(上川)が、権力者による圧力や組織のしきたりに屈することなく、事件の真相を暴いていく骨太で痛快なリーガルミステリー。本作で大阪地検総務課の事務官・前田拓海役を演じている大西流星(なにわ男子)が、役作りや役柄と自身の共通点、撮影現場のエピソードなどを語った。




−本作のオファーを聞いたときのお気持ちを教えてください。

 まさか23歳の自分が事務官の役をいただけるなんてという驚きと、僕の私生活ののんびりしたゆるさとのギャップを感じて“大西流星でもやっていいんだ”という、うれしい気持ちがありました。今まで学生の役はたくさんやってきたのですが、大人になっていく中で、徐々にお仕事ドラマに出演できるようになってきたのは成長して大人になってきたんだなと実感しました。

−原作や台本を読んだ感想をお聞かせください。

 「能面検事」という作品名の通り、上川さんが演じる不破検事が表情1つ変えずに、誰に対しても感情を動かさずに事件に向き合っている姿がカッコ良いなと思いました。不破検事は周りからは不思議な目で見られているのですが、事件を解決するために、そういう表情をしているのはプロフェッショナルだと思いますし、ただ事件を解決するドラマではなく、ひと癖ある面白い作品だと思いました。

−ご自身が演じている事務官・前田拓海役の印象はいかがですか。

 今回は関西弁を話す役なので、自分の持ち前の関西弁を活かせるうれしさもありますし、お芝居の中で事件に関する難しい用語がたくさん出てくるので、撮影の中では苦戦しながらも成長できているのかなと感じています。

−演じる際に意識していることはありますか。

 僕は普段は関西弁で話すのですが、お芝居では標準語しか使ってこなかったので、リハーサルのときに監督に「このワードが標準語になっていたよ」と言われて、僕は関西人としてなんてことをしているんだ! と思い、本当に自分で自分を叩きたいくらいでした(笑)。そのことがあってからは、せりふを“マシマシの関西弁”で言わないといけないなと思って、始まる前に関西弁がゲキ強なアンミカさんを自分の中に1回召喚させて、せりふをコテコテの関西弁に変換して読むというのをやっていて、それがいいスパイスになっています(笑)。

−事務官役ということでスーツ姿で出演されていますが、衣装やヘアメークでこだわった点はありますか。

 普段スーツを着る機会が少ないので、スーツを着ると背筋が伸びてキリッとした表情をしないといけないなという気持ちになりますし、スーツのCMにも出演させていただいているので、しっかり着こなさないといけないなと思っています。髪型はヘアメークさんと相談して決めました。若手の事務官ですし、センター分けで風にさらっとなびく感じにして、自分の中では“ザ・さわやか公務員”というイメージです。

−大西さん自身と前田拓海というキャラクターが似ているところは?

 前田くんが先輩の背中を見て、いろいろ吸収したいなと思う姿は自分と似ていると思います。事務所の先輩たちの姿をたくさん見てきて、引っ張ってもらう立場というのも同じですし、前向きにいろんなことを取り入れていこうという精神も共感できるところです。




−撮影現場の雰囲気はいかがですか。上川さんや吉谷彩子さんとのお芝居の中で、印象に残っていることを教えてください。

 上川さんがフレンドリーに話し掛けてくださるので、現場の雰囲気はとてもいいです。上川さんはカメラが回り始めたら一気に無表情になるので、どっちが本当の上川さんなんだろうとびっくりするくらい、すぐに役に入られるので、改めてすごい役者さんだなと感じています。吉谷さんとは役柄的にカフェで観月ありささんと3人で会話する機会が多いので、会話のテンポ感もよく息はぴったりだと思います。

−大西さんよりも年上の世代の方が多い現場ですが、緊張していますか。

 僕は年上の方と話すのがすごく好きで、お芝居のことも含めて学ぶことが多いですし、年上の方はお話をたくさん聞いてくださって聞き上手な方が多いので、緊張もしますが、打ち解けるスピードは早いのかなと思います。ロケ現場で犬が通ったら好きな犬の話が始まったり、何気ない日常の会話もたくさんしますし、オフのときはゆるい話ばかりしています。

−大西さんが共演者の方に関西弁のアドバイスをされることもありますか?

 東京出身の観月さんはカットがかかるたびに関西弁を確認されているので、自分よりももっと大変なことをされているなと思って、関西弁では僕がリードしなければという気持ちになりました。関西弁の講師の方もいらっしゃるので、申し訳ないなと思いながらも、講師の方よりも先にこうですよと言っている自分がいて…(笑)。自分の地元の言葉でもあるので、そこは誇りを持ってアドバイスのようなことをさせていただいています。

−実際に撮影が進んでいく中で、今は現場でどのようなことを思っていますか。

 現状では事件現場にまだ足を運べていなくて、吉谷さんが演じる惣領さんから「不破検事はこういう人なんですよ」という話を聞くシーンが多いのですが、話が進むにつれて事件との距離が縮まってくるので、そのシーンの撮影は楽しみでワクワクが大きいです。ようやく検事ものの世界により濃く入れると思うと、1つ大人になった感覚になるのかなと思います。

−今後に放送される前田事務官と不破検事のエピソード回について教えてください。

 前田くんは自分にできることが何かあるかなと自分なりに考えて動こうとするのですが、不破検事は視野が広くて360度以上あるのでは!? みたいな方なので、前田くんの行動を本能的に察知しているのかなと思いますし、そういった部分で関わりが出てくるので、楽しみにしていただきたいです。




 ドラマ9「能面検事」は、テレ東系で毎週金曜 夜9時〜9時54分、Prime Videoで見放題独占配信中。ネットもテレ東、TVer、Leminoで見逃し配信中。

(取材・文/小宮山あきの)

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