勝田貴元がシェイクダウンで最速タイム。トヨタは“ホーム”で1-2発進／WRCフィンランド

　7月31日、北欧のフィンランドでWRC世界ラリー選手権第9戦『ラリー・フィンランド』が開幕。同日9時過ぎからシェイクダウンが行われ、トヨタ・ガズー・レーシングWRTの勝田貴元／アーロン・ジョンストン組（トヨタGRヤリス・ラリー1）が最速タイムを記録。チームメイトのセバスチャン・オジエ（トヨタGRヤリス・ラリー1）が続き、トヨタチームが“ホームラリー”で幸先良くワン・ツーを築いている。

　シリーズ屈指のハイスピード・グラベル（未舗装路）ラリーとして知られるラリー・フィンランドが競技初日を迎えた。晴天に恵まれた31日木曜は、この日唯一のスペシャルステージとなるスーパーSS『ハルユ1』が午後に予定されているが、これに先立ちラリー本番前最後のテスト機会となるシェイクダウンが『ルーヒマキ』のショートステージで実施された。

　ルーヒマキは、ラリー・フィンランドを代表するステージのひとつだ。実際、競技2日目のデイ2では全長7.76kmのスペシャルステージ（SS5／SS9）として使用される。木曜のシェイクダウンでは4.12kmのショート版となり、同ステージを2分13秒8で駆け抜けた勝田が今週末最初の“ベスト”をマークした。

　勝田は、彼のスタート直前に一時中断があった1走目では、暫定トップに立ったサミ・パヤリ（トヨタGRヤリス・ラリー1）のタイムから0.4秒おくれ2番手となったが、同ステージでの再走で自己ベストを更新すると、3度目のランでさらにタイムアップ。最終的に全体ベストとなるタイムを刻んだ。

　8冠王者のオジエも同じく3走目で自己ベストをマーク。2分14秒7というタイムで2番手につけ、シェイクダウンテストでのトヨタGRによるワン・ツーを完成させた。3番手には最多となる5走目で2分15秒0を刻んだジョシュ・マッカーリーン（フォード・プーマ・ラリー1）が入っている。

　前戦エストニア終了時点でエルフィン・エバンス（トヨタGRヤリス・ラリー1）を1ポイント差で上回りランキング首位に浮上したオイット・タナック（ヒョンデi20 Nラリー1）は、マッカーリーンからコンマ1秒のおくれで4番手に。母国初優勝を狙うカッレ・ロバンペラ（トヨタGRヤリス・ラリー1）は、僚友エバンスと6番手につけたアドリアン・フルモー（ヒョンデi20 Nラリー1）を抑えてトップ5に入った。

　最初のランで暫定ベストを刻んだパヤリは最終的に、エバンスに次ぐ8番手に。9番手以降はティエリー・ヌービル（ヒョンデi20 Nラリー1）、グレゴワール・ミュンスター（フォード・プーマ・ラリー1）、マルティン・セスクス（フォード・プーマ・ラリー1）と続く。さらに、第8戦エストニアでラリー1でのキャリア初優勝を果たしたオリバー・ソルベルグ（トヨタGRヤリス・ラリー2）が総合12番手で続き、WRC2部門トップとなっている。

　デイ1唯一のスペシャルステージであるSS1は、このあと19時05分（日本時間8月1日1時05分）から、サービスパークが置かれているユバスキュラの人気市街地ステージ『ハルユ1』で実施予定だ。

[オートスポーツweb 2025年07月31日]

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