ザルコが本領発揮で Honda HRCが総合首位をキープ。ミラーは大クラッシュ/鈴鹿8耐予選2回目

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2025年08月01日 18:00  AUTOSPORT web

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ヨハン・ザルコ(Honda HRC)/2025鈴鹿8耐
 8月1日、三重県・鈴鹿サーキットにて『2025 FIM世界耐久選手権(EWC)第3戦 “コカ·コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第46回大会』の公式予選2回目が行われた。ライダーブルーは浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)、ライダーイエローはヨハン・ザルコ(Honda HRC)、ライダーレッドはアンドレア・ロカテッリ(YAMAHA RACING TEAM)がそれぞれトップタイムをマークした。

 また午前の予選1回目、午後の2回目に結果により総合トップは、Honda HRC(高橋巧/ヨハン・ザルコ)となった。

 鈴鹿8耐の公式予選は、エントリーする3名のライダーのうちふたりが記録したベストタイムの平均で争われる。その計時予選結果の上位10チームは、2日土曜日の午後に行われる“トップ10トライアル”に出走し、決勝グリッドおよびポールポジションを決定。11番手以下はこの予選にて決勝グリッドが確定する。

 猛暑日となった予選日は、午前の予選1回目を終えてピットウォークを挟んだ後、快晴の下で定刻15時30分に予選2回目がスタートした。まずブルーライダーの予選では、午前に最速タイムをマークした浦本が自己ベストを更新する2分04秒796叩き出す。2番手以降には0.7秒以上をつける驚愕のタイムで会場を沸かせ、存在感を示した。

 鈴鹿8耐絶対王者の高橋巧(Honda HRC)は連続アタックを遂行するもトップとの差は縮まらず、2番手で終了。ただ、この時点では4連覇を狙うHonda HRCが0.057秒差で暫定トップにつけており、優勢な状況だ。3番手にはカレル・ハニカ(YART - YAMAHA)、4番手は怪我により事前テスト不在となっていた水野涼(SDG-DUCATI Team KAGAYAMA)が続いた。一時は2番手に浮上する姿もあり、復活の狼煙を上げた。

 続くライダーイエローの予選は、マービン・フリッツ(YART - YAMAHA)が2分05秒925が早々に暫定トップへつけるが、MotoGPライダーで鈴鹿8耐は8年ぶりの参戦となるジャック・ミラー(YAMAHA RACING TEAM)が2分05秒816でわずかに上回る。ただ、その直後の1コーナーで転倒を喫してマシンがタイヤバリアの背後まで飛ばされる事態となり、赤旗中断に。ミラー本人は怪我はないようで、歩いてピットを後にした。

 その後、再開されたものの早々にガブリエレ・ジャンニーニが(Honda No Limits)スプーンでクラッシュを喫し立て続けに赤旗が掲示。やや荒れ模様の中でリスタートを迎えると、ザルコが2分04秒820の最速タイムをマークしセッションは終了。終盤に0.7秒差で2番手につけたダン・リンフット(YOSHIMURA SERT MOTUL)、そして転倒があったミラーは3番手で終えた。

 予選2回目最後となるライダーレッドの走行は、前のセッションで2度の赤旗が掲示されたことによりリスケジュールされ、20分遅れの17時に開始。まずは鈴鹿サーキットおよび鈴鹿8耐が初となるアンドレア・ロカテッリ(YAMAHA RACING TEAM)が立て続けにタイムを更新。2分05秒262で首位に浮上する。

 中盤頃にはエクスペリメンタルクラスに参戦する津田拓也(Team SUZUKI CN CHALLENGE)がトップ10圏内を目指し猛アタックを開始するも、わずかに届かない。終盤には渥美心(YOSHIMURA SERT MOTUL)が0.343秒上回り2番手、上位勢では序盤に転倒があった國井勇輝(SDG Team HARC-PRO. Honda)は3番手となった。

 この結果、暫定での上位10チームは次の通りだ。Honda HRC、AutoRace Ube Racing Team、YAMAHA RACING TEAM、YOSHIMURA SERT MOTUL、YART - YAMAHA、Astemo Pro Honda SI Racing、SDG-DUCATI Team KAGAYAMA、SDG Team HARC-PRO. Honda、BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM、TeamATJ with docomo Business。

 また、SSTクラスにおいてはフル参戦組のTeam Étoile(大久保光/渡辺一樹/伊藤元治)がトップで終え、クラス暫定ポールポジションを獲得。地元でのクラス初優勝に向け、大きな一歩となった。暫定ではあるが、2番手はKaedear-Dafy-Rac41-Honda(石塚健/クリス・リーシュ/ケビン・マンフレディ)、3番手はHonda No Limits(鳥羽海渡/ガブリエレ・ジャンニーニ/芳賀瑛大)となった。

 唯一のTeam SUZUKI CN CHALLENGE(エティエンヌ・マッソン/アルベルト・アレナス/津田拓也)は暫定で総合12番手となった。わずかな差でトップ10トライアルへの出場は叶わなかったが、決勝レースでの活躍に期待したいところだ。

 この後18時30分からは、本日最後のセッションなる1時間の夜間走行が実施される予定だ。レース本番前最後の貴重な走行時間となるため、ぜひ8耐ならではの景色を見届けてほしい。

 また、明日8月2日(土)の午後15時30分には、いよいよトップ10トライアルが実施され、ポールシッターおよび上位グリッドが決まることになる。昨年上回るエントリー台数で、すでに熾烈な争いが繰り広げられているが、果たしてポールポジションはどのチームが手にするだろうか。

[オートスポーツweb 2025年08月01日]

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