鈴鹿8耐絶対王者の高橋巧(Honda HRC)は連続アタックを遂行するもトップとの差は縮まらず、2番手で終了。ただ、この時点では4連覇を狙うHonda HRCが0.057秒差で暫定トップにつけており、優勢な状況だ。3番手にはカレル・ハニカ(YART - YAMAHA)、4番手は怪我により事前テスト不在となっていた水野涼(SDG-DUCATI Team KAGAYAMA)が続いた。一時は2番手に浮上する姿もあり、復活の狼煙を上げた。
続くライダーイエローの予選は、マービン・フリッツ(YART - YAMAHA)が2分05秒925が早々に暫定トップへつけるが、MotoGPライダーで鈴鹿8耐は8年ぶりの参戦となるジャック・ミラー(YAMAHA RACING TEAM)が2分05秒816でわずかに上回る。ただ、その直後の1コーナーで転倒を喫してマシンがタイヤバリアの背後まで飛ばされる事態となり、赤旗中断に。ミラー本人は怪我はないようで、歩いてピットを後にした。
その後、再開されたものの早々にガブリエレ・ジャンニーニが(Honda No Limits)スプーンでクラッシュを喫し立て続けに赤旗が掲示。やや荒れ模様の中でリスタートを迎えると、ザルコが2分04秒820の最速タイムをマークしセッションは終了。終盤に0.7秒差で2番手につけたダン・リンフット(YOSHIMURA SERT MOTUL)、そして転倒があったミラーは3番手で終えた。
予選2回目最後となるライダーレッドの走行は、前のセッションで2度の赤旗が掲示されたことによりリスケジュールされ、20分遅れの17時に開始。まずは鈴鹿サーキットおよび鈴鹿8耐が初となるアンドレア・ロカテッリ(YAMAHA RACING TEAM)が立て続けにタイムを更新。2分05秒262で首位に浮上する。
中盤頃にはエクスペリメンタルクラスに参戦する津田拓也(Team SUZUKI CN CHALLENGE)がトップ10圏内を目指し猛アタックを開始するも、わずかに届かない。終盤には渥美心(YOSHIMURA SERT MOTUL)が0.343秒上回り2番手、上位勢では序盤に転倒があった國井勇輝(SDG Team HARC-PRO. Honda)は3番手となった。
この結果、暫定での上位10チームは次の通りだ。Honda HRC、AutoRace Ube Racing Team、YAMAHA RACING TEAM、YOSHIMURA SERT MOTUL、YART - YAMAHA、Astemo Pro Honda SI Racing、SDG-DUCATI Team KAGAYAMA、SDG Team HARC-PRO. Honda、BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM、TeamATJ with docomo Business。
また、SSTクラスにおいてはフル参戦組のTeam Étoile(大久保光/渡辺一樹/伊藤元治)がトップで終え、クラス暫定ポールポジションを獲得。地元でのクラス初優勝に向け、大きな一歩となった。暫定ではあるが、2番手はKaedear-Dafy-Rac41-Honda(石塚健/クリス・リーシュ/ケビン・マンフレディ)、3番手はHonda No Limits(鳥羽海渡/ガブリエレ・ジャンニーニ/芳賀瑛大)となった。