西武を土壇場で踏みとどまらせたのは外崎修汰内野手(31)だった。延長10回、無死満塁から連続三振で2死満塁となって打席に。押し出しなんて一切頭にない。「どんどんゾーンをめがけてくるだろうと。まっすぐに絞りました」。楽天鈴木翔の初球の直球を痛烈にアップルパンチ。三塁の頭を高速で抜け、あとは歓喜の水浴びだ。
セカンド外崎でもサード外崎でもない。3年ぶりのスタメン「ライト外崎」だった。西川ら故障者が相次ぐ中での外野守備。「プライドがないわけじゃないです」と言う。でも打率はまだ2割2分台。ここ10試合でスタメンは2試合のみ。若手登用で変わりゆくチームに「(変化は)いいことだと思うんですけど、個人的にはまだ負けてられない、というか負けたくない」と強い目力で話す。
5回の同点弾も含め、存在感を見せた。外崎が打たなければ、13カード連続負け越しの屈辱もありえた。「ズルズル行ってる中で、今日の勝ちがなんかいいきっかけになると思うんで」。負けたら4位楽天と3・5ゲーム差。Aクラス入りがかなり遠のいていた。大事な一戦で、外崎の勇気がそれを「1・5」に縮めた。【金子真仁】
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