
妊娠中の炎症による影響
8月3日、韓国科学技術院(KAIST:韓国)の研究チームは、プレスリリースにて、妊娠中の炎症は子供のアレルギーリスクを高めると示した。
妊娠中の母親の胎盤内で炎症が生じることにより、子供の免疫システムは影響を受け、出生後に小児喘息などのアレルギー疾患を発症しやすくなるという。なお、研究論文は、「MUCOSAL IMMUNOLOGY」(7月1日)に掲載されている。
胎盤の炎症と子供の免疫システムにおける関係性
これまで、妊娠中の炎症と子供のアレルギー発症において関連性があると報告されている。そこで今回、研究チームは、マウスを用いた動物モデル実験を行い、妊娠中の炎症が子供に対して与える影響を観察した。
妊娠中の母マウスに免疫システムに炎症反応を誘発する物質を注入して過剰な炎症反応を誘発させたところ、炎症反応は、胎盤組織において免疫システムを活性化させる物質を増加させ、胎盤に炎症性損傷を引き起こすことが確認された。
胎盤の損傷は子マウスのストレス応答システムに悪影響を及ぼし、ストレスホルモン「グルココルチコイド」が大量分泌され、T細胞(免疫系で最重要とされる細胞)において特異的にアレルギーを誘導する細胞分化が促進した。
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出生後、子マウスをハウスダストのアレルゲン物質に晒したところ、過剰なアレルギー反応が引き起こり、喘息などのアレルギー疾患を発症する可能性が増加した。
(画像はプレスリリースより)
KAIST
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