7月30日にロシア・カムチャツカ半島付近で大きな地震が発生し、日本にも津波警報と注意報が出されました。今回は、警報・注意報が全面解除されるまで32時間もかかり、海外の地震としては最長となりました。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「カムチャツカ地震の津波警報・注意報が長引いた理由」を解説します。
Q カムチャツカで大きな地震があったね。
A 7月30日にロシア・カムチャツカ半島付近を震源とするマグニチュード(M)8・8の地震が発生し、日本にも津波警報と注意報が出されました。
Q 津波警報が長く続いたね。
A 警報・注意報は32時間も続きました。2011年の東日本大震災では約51時間、2010年のチリ中部沿岸地震では約24時間警報・注意報が続きましたが、今回は海外の地震で最長となりました。
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Q どうしてこんなに長かったの?
A 何度も押し寄せる反射波が影響したためです。シミュレーション結果を東京大地震研究所の三反畑修助教(地球物理学)らのチームがまとめました。
Q 反射波ってなんだっけ。
A 反射波とは、津波の波が陸地や海底の山などにぶつかって跳ね返り、再び別の場所に向かう波のことです。
Q どんな反射波があったの?
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A 波がカムチャツカ半島などの陸地にぶつかって跳ね返る反射波や、北太平洋の天皇海山列などの海底の山脈で散乱された波がありました。日本から約5000キロ離れた南太平洋のソロモン諸島付近で反射し、日本方面に戻る様子も確認できました。
Q 三反畑さんはなんて言っているの?
A 三反畑さんは「今回の震源は日本に近く、こうした反射波が日本に何度も到達しやすかった。反射波が作用し合い、警報や注意報の基準をなかなか下回らなかったのだろう」と解説しています。
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